Aに会いに行った夜。

リカと別れて、私は自宅に戻った。

娘たちはお風呂に入ったら、テレビを見たり、いつも通りの日常を過ごしていた。


 

何とも言えない緊張感をもったまま、自宅につき、私が守りたい大切な娘たちが日常を過ごす幸せを感じて、私自身を褒めよう、慰めようって思った。


何もない日常こそが幸せなんだ。


この幸せを私は守る。




今夜の出来事はすぐに旦那の耳に入ることは想定内。
だからこそ、今夜、旦那が帰るかも分からなかった。
帰らなくとも、仕方がないと思っていた。
それだけの覚悟をもち、私はAに会いに行ったんだ!



23時。
相変わらず、連絡もない。
私は精神的に疲労困憊だったが、相変わらず眠れない。
だから眠剤をいつも通り服用し、旦那は帰らないが先に眠りにつくことにした。


夜中の2時。
旦那に起こされる。

まじか。
夜中だよ。。。

旦那は「話しがあるでしょ?」


話しがあるのは、あなたでしょう。。。と思ったが、とりあえず共に寝室からリビングに降りて行った。



聞いた




そう。



何をどうすれば不倫になるの?



旦那はこの期に及んでまで、認めようとしなかった。




もうさ、いいよ。
全部知ってる。



何を?



全部だよ。



私、疲れた。本当に疲れた。



だから、誤解だよ。



もういいよ。あのさ、ピーピーって知ってる?
※伏せます。


これを言った時点で、旦那はバレていると確信したようだった。




ごめんなさい。



うん。



何を話したらいい?



特に。




別れたよ。



そう。


別れたのね。
信じていいんだよね。


もちろん。




もうさ、正直、信じられないんだけど。
全てが嘘で。



ごめん。




旦那は少しだけ、謝った。


いつからとか、理由とか、私は聞きたくない。



別れてくれたら、それでいい。




私はね、お互いにすれ違ってたんだと思うの。


私、全てにおいて、不安だったよ。
だからこれから、私を不安にしないように努力をしていって欲しい。


はい。




信じていたのに、今は無理だけど、私は信じたいんだよ。



こんなになっても、好きなんだよ。私は。



ありがとう。








謝ることもなく、開き直り、Aに会いに行った私を罵倒するかと思っていたが、謝ってくれた。


謝ってくれた。


こんな言い方、違う。
謝って当然。当たり前のこと。


でも、旦那とまともな会話が出来なくなっていた私には、この当時、そう思っていた。




この日から、旦那の様子が変わり始めたのだ。