
高度経済成長期に入りだした昭和30年代、国民航空の労働組合委員長である恩地は、会社に職場環境の改善を訴えた結果、海外勤務を命じられる。
パキスタン、イラン、ケニアと、勤務先を転々としながらも自らの役目を全うする恩地であったが、その任務は波乱に満ちたものであった。
10年の歳月が経ち、再び日本へ戻った恩地であったが、今度は更なる試練が恩地を襲う。国民航空のジャンボ機が墜落事故を起こしたのだ。遺族の対応に当たった恩地であったが、そこで彼は数々の悲劇を目のあたりにする。
その後、国民航空の立て直しのために新会長を外部から招へいすると、今度はその補佐役として恩地が抜擢される。しかし、ここでも彼は厳しい逆風に立たされることになる・・・
パキスタン、イラン、ケニアと、勤務先を転々としながらも自らの役目を全うする恩地であったが、その任務は波乱に満ちたものであった。
10年の歳月が経ち、再び日本へ戻った恩地であったが、今度は更なる試練が恩地を襲う。国民航空のジャンボ機が墜落事故を起こしたのだ。遺族の対応に当たった恩地であったが、そこで彼は数々の悲劇を目のあたりにする。
その後、国民航空の立て直しのために新会長を外部から招へいすると、今度はその補佐役として恩地が抜擢される。しかし、ここでも彼は厳しい逆風に立たされることになる・・・
10分休憩を挟んだ3時間以上の上映時間にも関わらず、その長さを感じさせない素晴らしい出来でした。
ストーリー、キャスティング、演出や美術など、どれを取っても完成度の高い作品に仕上がっている印象で、エンドロール後には思わず感慨深くなってしまいました。
ストーリー、キャスティング、演出や美術など、どれを取っても完成度の高い作品に仕上がっている印象で、エンドロール後には思わず感慨深くなってしまいました。
とある航空会社に勤める1人の男が、会社のために自分が何を出来るかを考え抜き、そして周りに流されることなく自分の信念を貫いて仕事を全うした生き様には感動しました。
当時の企業や政治の情勢を再現したかのような、ずさんな体制には言葉が出ませんでした。
とにかく“会社のため”を口癖に、その場しのぎの政策を打ち出し、それによってカネを得るという最悪の手法。
派閥が生まれても、なるべく多くの人間を引き込もうとカネを武器に口車に乗せ、逆に正直者は派閥から追い出され、次第に地位も仕事も失う羽目になってしまいます。もはや“真面目な人間が馬鹿を見る”状況になってしまっているのです。
とにかく“会社のため”を口癖に、その場しのぎの政策を打ち出し、それによってカネを得るという最悪の手法。
派閥が生まれても、なるべく多くの人間を引き込もうとカネを武器に口車に乗せ、逆に正直者は派閥から追い出され、次第に地位も仕事も失う羽目になってしまいます。もはや“真面目な人間が馬鹿を見る”状況になってしまっているのです。
主人公の恩地も例外ではなく、会社の労働組合委員長を務めていたことで会社に嫌われ、左遷とも言える海外勤務命令を下されます。逆に労働組合に居ながらも最終的に会社に味方した仰天は、会社の優遇を受けて出世を繰り返していくのです。
この対照的な2人を通して、“会社のため”とは何なのか、信念とはどういうものかを自分なりに学ばせてもらった気がします。
この対照的な2人を通して、“会社のため”とは何なのか、信念とはどういうものかを自分なりに学ばせてもらった気がします。
特に御巣鷹山での墜落事故のシーンは圧巻で、リアルすぎる飛行機の残骸や、体育館に運び込まれる遺体、航空会社に激怒する遺族の方々など、観ていて言葉がでないほどのシリアスな演出でした。
さらに、実際の遺族のストーリーも盛り込まれており、その再現度の高さには驚きました。
さらに、実際の遺族のストーリーも盛り込まれており、その再現度の高さには驚きました。
主演の渡辺健、助演の三浦友和や鈴木京香、松雪泰子らベテラン陣を中心としたキャスティングには文句無しで、宇津井健、石坂浩二、香川照之、西村雅彦、木村多江ら、これまた経験豊富な俳優陣がその脇を固める豪華で完成度の高い演技にはさすがの一言に尽きます。
そして、原作者の山崎豊子は本当に凄い著者だなあと思いました。今回が彼女の作品を初めて観たわけですが、ここまで忠実に再現した上で社会風刺する作品は初めてでした。
彼女の作品は、名前こそ知っているものの内容を知らないものが多いので、「白い巨頭」や「華麗なる一族」など他の作品も気になりましたね。
彼女の作品は、名前こそ知っているものの内容を知らないものが多いので、「白い巨頭」や「華麗なる一族」など他の作品も気になりましたね。
不景気な時代であるこのタイミングで上映されたことでより作品に入り込むことができ、なおかつ不景気の今だからこそ観るべき作品ではないかと私は思いました。