なんだか仰々しいいタイトルで
記事がタイトル負けしちゃうんですが、他に思いつかなかったのよね。まあ、お付き合いください。
前回記事で伊達茶を差し入れした遠方からの団体様。
何しに宮城に来たかと言えば、今回は被災地めぐり。
これ、意見の分かれるところだと思うんだけども
『被災地は観光地じゃねえ!』って怒る人もいるからね。
私は最低限のマナーを守っていただけるなら
被災地だろうが観光地だろうが宮城に人が来てくれるのはうれしい。宮城を知ってもらえるのがうれしい。
震災から学ぶとか、後世にうんちゃらとか
とうぜんあれだけ大規模な災害が自分の人生のテリトリー(時間軸的にも地理的にも)におきて
まるっと何事もなかったかのように生きるのはどうなんだろうかと思うけれども
ここにきてキズナキズナ叫ぶのもなんか違うかんじ。
ようは宮城の歴史の一部として淡々と、タンタンと触れてもらえればそれが私的には一番しっくりくる。
遺構として残された現場もあれば、かつての姿を消して公園に整備された場所もあるし、当時を伝えたい方が語り部として立つ場所もある。
何を思って訪れるか
何を感じて帰っていくか
人それぞれでいい。
何があったか想像できる人は、そもそもそういう場所ではしゃがないし、ダブルピースで写真もとらない。
おしゃべりで賑わっていても、心のうちで慈しんでいる人もいるかもしれない。
なので、最低限のマナーさえ守っていただけるなら、どなた様もこなた様も、被災地であれ観光地であれ足を運んでいただければそれでいい。
寺社仏閣が好きな私は、やはり震災で傷んだ場所が手入れされて綺麗な姿を取り戻すのは嬉しい。
有形の文化財は、建材があればどうにもなるので復元が早い。
心配なのは無形文化で
これはコミュニティの中で息をするように受け継いでいくものだから、震災を機に消えるものが出てくるだろうと少し残念に思う。
お神楽や、地域の太鼓囃子みたいな具体的なものでない
地域独特の文化は、おそらく失われたことも知れずに消えるものがあるだろうと痛ましい。
それだって、時計の針が進みを早めただけで、いずれは霧散した文化だと理解しているけれど
伝承や民話を愛する身としては、テレビやらSNSやらで、どこの地域もおしなべて一色になっていくのは惜しいと思ってしまうのね。
勝手だけどもね。
まあ今ある文化の中にも、何かをきっかけに形を変えて、あたかも延々ありましたという風に受け継いでいるものもあるから
変化して受け継がれていくのもまた「文化」なんでしょうね。
ちょうどいい例があるので紹介しますが
三陸沿岸では年越しの夜に、神様に御膳をあげますが
これにかかせないのが『なめたがれい』
年末には高騰して一尾1万円を超すのもザラ。でも、年寄りに言わせれば神様にあげるものだし、年越しには必ず食べるものだから・・・と、ちょとお財布に無理しても買ったりします。
これもまた無形文化のひとつ。食文化でもありますね。
( ̄_ ̄ i)
ところが・・・
実は、かつて大晦日の夜に神様にささげられていたのは旬を迎えて美味しくなっている『鱈』でした。
明治三陸地震津波(1896年)の後、鱈が取れにくくなり、なおかつ「ナメタガレイ」が大漁するようになったため
ナメタガレイのほうが安価になり、庶民の間で鱈の代用品として扱われるようになり、現在にいたると。
案外、歴史の浅い文化なんだよにゃ。
( ̄▽ ̄)
毎年財布を痛めてまでナメタを買うか否かを迷う理由がここでありますが、まあ年寄りは目を三角にして
『おまえはまたそんなこと言って、バチ当たりが!』って怒るから言わないけどさ~。
こんな具合に文化は形を変えて引き継がれていく場合も多々あるから、私が惜しんだところでしょうがないのだけどもね。
それでも
震災後は、経済の話であれ、人材や雇用の話であれ、廃れていく文化であれ、コミュニティの変化であれ、いつかそうなっただろう多くの事柄について、時計の針がちょっと早く回りすぎている気がして、ちょっと寂しかったり不安だったりしちゃうんだわよ。私。
ところで、明治の三陸津波より以前は年越しの魚は『鱈』だったわけで、やはり、当時は当時で年越しの魚は『鱈だ!』って大事にされていたわけでして。
不漁が続いて心配された政宗公が
原因調査の命令を出した。なんてエピソードもあったりします。
文化ってのはリレーですから
その時代に生きている人には、その時代の正しい文化ってもんがそれぞれあるんでしょうね。
なんだかちょっと伝言ゲームみたいだわね。
そういえば、先日友人とランチした小さなフレンチのお店で、『洋風おせちの受付開始』って張り紙があったわね。
そのうちナメタガレイがハンバーグやグラタンに、取って代わられる日が来るかもだわね。
しからば、ごめん!
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