SideA
久しぶりに会ってどんなに気持ちを抑えてても会ってしまえば無理なんだなって実感する。
潤ちゃんの気持ちは嬉しかったし俺の気持ちを知った上でだったから余計に辛かった気持ちが楽になった。
でも、俺には潤ちゃんが好きな人は俺じゃないと思った。 だって、俺にはしょーちゃんのことが好きそうに見えたから。
付き合うことになって敏感に感じ取ってしまうようになった。
だからしょーちゃんとは繋げた。
しょーちゃんとしていた理由はそれだけ。
けど、しょーちゃんは俺の嘘を見抜いてたし何度も聞いてきて・・・
割り切った関係でもいいじゃんってなれない理由が分からなかった。
だって、浮気や不倫なんて一般人いくらでもいるでしょ?
セフレ作る人だっているでしょ?
けど、しょーちゃんは関係を解消してから相手が傷つくのが嫌な気持ちになるからって。
つまり潤ちゃんのことを思ってたってこと?
最初から両思いだったわけ?
怒りたい気持ち悲しい気持ちでいっぱい。
そんな自分に疲れ始めていた。
けど、今日はニノちゃんに呼ばれていた。
気持ちがまとまらないまま来てしまった。
「え・・・」
「俺も同じ気持ちだった。ちょっと違うかな?でも、俺も同じように相手に対して怒りたかったり悲しい気持ちが続いた。 智には好きな人が出来てしまったその事実がどうしても辛かった」
「ニノちゃん・・・」
ニノちゃんはおーちゃんと付き合ってたんじゃないの?
「もうそんな気持ちはないとは言いきれないけど。でも、やっとちゃんと吹っ切れた。 潤くんから詳しく聞いてから更に自覚した。 ちゃんと見てくれてる人がいること好きだと思っていること」
えっと、これって、もしかして?
しょーちゃんやニノちゃんと違って馬鹿だからなんとなく?みたいな感じ。
「相葉さん、あなたが好き。 プレゼントは俺になるかな」
嘘・・・
俺の誕生日にニノちゃんに告白されるなんて嬉しすぎる。
「ありがとう」
「良かった。 ちなみに料理は潤くんからだよ。俺と翔さんは手伝っただけ」
「そうなの?」
「だから2人からもプレゼントってこと」
知らなかった。
潤ちゃんもしょーちゃんも。
「ってことで風呂行こうか。まーくん」
「え?」
「恋人でしょ?一緒に入るのはダメですか?それともまーくんって呼ぶ方に驚いているのかな?」
どっちも。
だって急にそんな呼び方されて風呂だなんて。
なんか急すぎて嬉し気持ちがバーッとなるけど。
「離れない?」
ちょっと不安に思ってしまう。
するとニノちゃんは俺にキスして
「嫌なら入るよ。 大丈夫、そう簡単に離さないから」
「うん」
その言葉を信じて入ることに。
好きな人の温もりを感じられるのは幸せ。
「まーくんって可愛いよね」
「そう?」
「うん、初めはあなたに抱かれるのかなって思ってたけど抱きたいな」
「・・・//」
わかってる。
ニノちゃんが俺と同じなのは。
でも、そんなに俺って抱かれる側なのかな?
ニノちゃんにまでそう思わせるって。
「俺の裸には慣れた?」
「そ、そのために?」
一緒にって誘ったわけ?
なんか恥ずかしい。
俺だけドキドキしてさ。
「間違ってないけど、リラックスして欲しくてさ。緊張だらけじゃ上手く出来ないし。 いい思い出にしてあげたい」
「ありがとう、ニノちゃん」
せっかくサプライズしてくれたりこうして考えてくれてるのにいつまでもリラックス出来ないのはダメだよね。
「出たら抱くから覚悟して? もう寂しい思いさせないから」
「うん」
今夜はきっと1番嬉しい日になるんだな。
泣きそうになるほど嬉しい。
やっと幸せな気持ちを心の底から思える。
そんな日が来るなんて思ってなかった。
素敵な誕生日にしてくれてありがとう。