あの後、次の日には怒られたと言っていた。
またセッティングするらしく潤くんは自分で見つけるからと断ったらしい。
 
潤くんの誕生日は電話でしかお祝い出来なかった。

プレゼントは渡せてない状況。

でも、その次の日ぐらいに道明寺財閥に不正が出たんだ。
 
社長の側近の秘書の1人がな。

それで株価は急落。
 
相当優秀だったらしく社長はイライラマックス。  

俺の弟はまだ継げない為、俺が社長になった。

まぁ、弟が継ぐまでだけどな。

今がチャンスなんだな。

おれの条約を絶対に結びつけるんだ。

元々道明寺財閥とのパイプは無かったからここで作ればまた上がるだろ。

上がるまでは社長でも文句は言えないよ。

俺はその社長に会うため潤くんの会社へと向かった。

俺の条件は手助けする代わり潤くんを社長にすること。

現社長には財閥を今月末までに退いて頂きたい。


それを伝えた。

何故とは聞かれたよ。

それは、俺が潤くんのこと好きだし潰したい訳でもないからだ。

もちろん、現社長だって潰れたら困るもんな。

だから、いい条件だろ?

それに、現社長は今、怒りでしか動いていない冷静さが無いためこのまんまだと社長のせいで潰れる。

まぁ、渋々だけど分かって貰えたし認めてくれた。

帰りは潤くんと一緒に帰った。

家に帰れば潤くんは俺にぎゅっと抱きつき

「しょおくん」

不安そうに見上げた。



「潤くん、大丈夫、認めてくれたんだから」

ね? そんな不安そうな顔するなよ。


「うん」
 
大丈夫。  俺たちは出来るよ。

「潤くんはアメリカで遊んでたわけじゃない、学んできたんだろ?」

ただのお遊びのはずがない。
様々なことを学んで吸収してきた。

潤くんは賢い。 真面目な人だから大丈夫。

ほんとは潤くんの会社の秘書につきたい。

けど、多分それはまだ無理だろ。

もう少しすれば頼めるかもしれないが。

「うん、でも不安」

どうしてあげたらいいのか。

どうしてあげるべきか。

連携する訳だからこれからちょくちょく潤くんの会社に行ってもなんの問題もないだろ。

「大丈夫、緊急がない限り昼はそっちに行く」

「ほんと?」

「スケジュール組み立てるのは得意なんで」

予定はだいたい組み立てればなんとかなるだろ

「ふふっ、うん」

安心したような顔をしていた。

良かった・・・

それから愛し合って幸せな時間を過ごした。


「しょおくん、大好き」

「俺も」

こんなに好きになる人がいるとは。

「それにしても不満があったのかな?」

「え?」

「だって、ずっと黙ってる、でも睨んでる」

んー、会社に不満があったのかと言われたらあるのだろうな。

でも、少しでも後悔はしてそうに見えたから、誰にも相談が出来なかった、それが答えなのかと。

大丈夫、どんな事があっても君を守り続ける。