姫様のキスはさすがだ。

「んんっ・・・」

「んっ・・・、しょお・・・」

舌は絡めたことないけど、姫様ってそんな甘い声になるんだ。

1回離して姫様の様子を見ると期待してそうな表情だった。

「ヤります?」

ちょっとアレだけど・・・、この時代なんだから立場はそんなに関係無くなる。

「んー、そうしてほしいけどそろそろ起きちゃうみたいだな」

ふふっ、潤が起きるのか。 

「じゃあまた今度?」

「ふふっ、そうね、出れたらだけど」

「自分では分からないんですか?」

「いつでもいいのか?」

なんだよ、分かるんじゃん。 ってことはいつでも出てこれるのなら

「俺の家に来た時で」

「分かったよ」

そう言うとゆっくりと瞳を閉じた。
わぁー、すげー変わってく。
ある意味俺が変態みたいに見える。

「翔さん・・・?」

ゆっくりと瞳を開けた。 服だけは変わらなかったな。 似合うけど潤には恥ずかしいだろうな。

「起きた? 」

「うん・・・ ね、何この格好・・・」

「うん、似合ってるよ?」

そう言うとポっと赤く染って

「恥ずかしい・・・」

やっぱり何も覚えてないんだな。

「服、俺のでいいなら取ってくるよ」

そう言って服を取ってきた。

「ありがとう」

あれ? なんか顔真っ赤にしてるけど今度はどうしたんだ? 

「あの・・・」

「ん?」

「反応してる・・・」

え? あ、身体は繋がってるもんな・・・。
姫様が来ると女性の身体になるだけだもんな。

「ふふっ、どうしたい?」

そう聞くと恥ずかしそうだけど・・・

「翔さんのちょうだい?」

「いいよ」

ふふっ、確かに反応していた。
潤の中が熱くて離さないから俺はもっとしたくなるんだよ?

「翔さん・・・もう一回して?」

「いいよ、辛かったら言えよ?」

「ふふっ、ありがとう」

さっきよりも激しく愛し合った。
潤は満足したのか嬉しそうに笑った。

「潤・・・言いたいことあるなら全部言って? 俺も言うから」

「ふふっ、あのね、翔さんが満足するまで何回でもいいんだよ? それが僕の満足だもん」

相変わらずだな・・・、ほんと可愛いし、俺の事を優先的に考えるなんてな。

「今日はお風呂でな? それまでは・・・」

そんなふうに言ったからお仕置き。
潤の弱そうなお腹を擽った。

「キャッ・・・アハハ、ふふふ、もう限界」

ほんと、弱いな〜。 潤は荒い息でやりすぎたかなと少し反省した。

「そう言えばほんとにいいの?泊まって」

平日じゃん? それに親が心配するじゃん?

「いいの、僕が泊まりたいから」

そう言ってニッコリ笑った。

「連絡した?」

そう聞くと頷き、ほらとやり取りした画面を見せられた。  早速紹介してあるのかよ・・・。
でも、それって一緒にいたいって思ってくれてるからだよな?

「ふふっ、それに・・・翔さんが寂しそう」

俺が? 寂しい? 

「翔さん、なんで一人暮らしなの?」

あー、潤には特に理由は言ってなかったな。

「両親共に事故でいないからね」

そう言うと潤は悲しそうに目を伏せた。
言わない方が良かったよな・・・、でも、いつかはバレることだし。

「いつから?」

「幼少期の頃」

「そっか・・・」

少しずつ話した。 先生から聞いた話を。

「でも・・・、嬉しかったこともあるよ?」

「え・・・?」

チュッとしたあとぎゅっと抱きしめて

「潤がいたんだよ、そして俺に桜を渡してきた。 俺は出れなかったし、誰とも話す人がいなかったからさ・・・。 潤が渡してくれた時は凄く嬉しかった」


そう言うと潤は泣き崩れちゃった。
ふふっ、相変わらず泣き虫だな・・・。

「そんな小さい頃から繋がってたんだね?」

「ふふっ、そうだな・・・」

「ふふっ、嬉しい」

潤の背中を擦りながら

「寂しくないよ?  潤がたまに泊まりに来てくれるしピーちゃん達だっているからな」

俺は1人じゃない。 だから、安心しな?

「ふふっ、ピーちゃんは翔さんといる方が嬉しそうだね?」

え? どう考えてもピーちゃんは潤といる方が嬉しそうだけど?

「ピーピーは僕に懐いてくれるよ? 積極的で可愛らしいよ?」

アハハ、潤はピーピーを気に入ってるの?
ピーちゃんと仲良さそうだったのにな。

「ふふっ、俺は懐いてくれないから助かるよ」

そう言うと嬉しそうに

「ふふっ、なんだろうね、相性なのかな

ほんと、そこはよくわかんないよな。

俺にとっては楽しい一日となった。