六本木の東京ミッドタウンに隣接する21_21DESING SIGHTの企画展
㊙展 めったに見られないデザイナー達の原画
日本デザインコミッティーの現メンバー26人が
デザインの過程で生んだスケッチ、図面、模型などを公開しています。
日本デザインコミッティーとは、「良いデザイン」を社会に広めることを目的に有志のデザイナーが集った非営利団体。
創立時メンバーは、丹下健三、柳宗理、岡本太郎…と錚々たる顔ぶれ。
…これだけだとピンときませんが、
世界中のデザイングッズから日本デザインコミッティーのメンバーが選んだものが、
松屋銀座7階デザインコレクションで販売されていると知ると、急に身近に感じます。
松屋銀座7階が洗練された品揃えなのは、そういうことだったのです。
第一線で活躍しているデザイナー達の創造過程にナマで触れられる展覧会。
展示はデザイナー毎になっていて、プロダクトデザイン、木工、建築、グラフィックなどなど
分野によって出展しているものは様々でしたが、
手描きメモ、スケッチを公開しているデザイナーが多かったです。
束になったノート、メモ類に圧倒されました。
そんな訳で今回は、手描きメモ、スケッチをに焦点を当てます。
アーティスト 鈴木康弘氏
1979年生まれ、若手の部類に入るであろう鈴木氏は手描き派。
メモのスクラップブック
「大学時代、スケッチを見返すために始めた
メモのスクラップブック。
隣合ったイメージが思わぬアイデアを
誘発する。
ページを半分に折ると、異なる時期のメモが
出会う仕組みを編み出した。」
とありました。
そして、大学卒業後から20年近くノートを使い続け、約300冊あるそうです。
記憶をめくるノート
時系列に関係なく開いたページに書き込んで、(どういうことなのだろう?)
すべてをリアルタイムで利用しているそうです。
グラフィックアーティスト 平野敬子氏の展示品に添えてあった付箋。
敢えて手描きにしたのではないかと思います。
「デザイン開発はデジタルデータで行いますが、情報管理にはアナログのファイルが不可欠。
複合的な情報が立体的に管理でき、スピードが短縮できる。
ブランディングなど複合的要素をとりまとめて同時に動かす場合、ファイルでの情報管理が生命線となる。合理的で確実。」
隈研吾氏は、JR高輪ゲートウェイのエスキースを展示していました。
スケッチや模型が幾つもあり、繰り返しデザイン検証をした痕が見てとれました。
そして展示品の下は、手描き(殴り書き)のA4用紙で埋め尽くされていました。
折り紙を使っての考察も行っていた。
建築家 内藤廣氏
全くの推測ですが、繰り返し吟味したアイデアを抽出してスクラップしていたのかも。
スケジュール帳にもスクラップ。
グラフィックデザイナー 佐藤卓氏
細かく描かれたスケッチや文字に鑑賞者からうめき声が上がっていました。
空間デザイナー 田中俊行氏
ミュージアムの構築をする際に、展示資料を1/10で描き上げて、これを基に空間化を始めたそうです。
スケッチ力と量が凄い。
そして、今ではパワポやイラレで作成する構想資料も手描き!
80年代前半だから当たり前だったのでしょうが、目を見張るものがありました。
スチレンボードで脚を付けて奥行きを出したコラージュ。
デザイン評論家 柏木博氏は、ノートを公開して以下のように添えていました。
notebook
いつもノートにメモをとりながら本を読みます。その時々に見たものもメモにとります。
だからノートが無くなってしまうと、わたしの記憶も消えてしまうでしょう。
(以下、省略)
デジタルツールが普及した現在でも手を動かして考える、アイデアを書き留めて蓄積するのが基本の基本で、手を動かしてこそ創出できるのだと教えられました。














