劇場内部は曲線を多様した空間。直線は扉くらいでしょうか。
洞窟のような、海の中にいるような…
胎内とも言えるような不思議な感覚に囚われました。
天井は、青く色付けされた漆喰に阿古屋貝が埋め込まれています。
花柄のような黒い円形の集合体は、空調の吹き出し口。
壁にはガラスモザイク。青・赤・ピンク・白・金が組み合わさっています。
曲面に沿うようにサイズを調整しただけでなく、
人や服に引っ掛かることがないように研磨してあります。
モザイクタイルを張り進めるのは、1日にたったの10センチ程度。
そりゃ大変です。
それでも僅か4年で完成させたとは、当時の職人さん達の技能の高さに感嘆します。
照明が壁反射して、幻想的な光を放っていました。
観劇が趣味の知人によると、上演中に変化を繰り返す照明の反射が
何とも美しく、独特の空間になるそうです。
壁と天井の境界にある照明の光の効果で、
海底から水面を見上げているような感覚になりました。
後方の席は天井が低く、手を伸ばすと触れられそうです。
天井のズーム。白い部分が阿古屋貝。
照明部分は凹んでいます。
見る位置によって景色が違う。
閉鎖された空間なのに、曲線ばかりのせいか自然を感じて、
「自分は自然界の一部なんだ。」と改めて認識するような場所。
ガウディを連想しました。
最後に、拘りシリーズ。全て村野藤吾のデザイン。
座席の表示灯
場内の扉の取っ手は、蝶がモチーフ。
サインも素敵。
白石が敷かれた灰皿。今ま喫煙ルームの中だけに設置されています。
喫茶スペースの家具。
背中に大きなリボンが付いたドレスでも座りやすいように作られた椅子。
葡萄型の照明。この2灯しか残っていないそうです。
この空間は移築できないでしょう。再現不可能です。
大切に維持し続けてほしいです。














