今日はつづきを投稿します。
つづき⑯
連休最終日。
緊張でほとんど眠れていないわたしを あなたは車で自宅近くまで迎えに来てくれる。
ピカピカに磨かれた車。
乗り込む際、今日もまた助手席側に回りドアを開けてくれる。
スマートなあなたに大切に扱われるたび、幸せな気持ちになる。
車が住み慣れた場所から離れれば離れるほど、あなたとわたしは何かに守られている気持ちになる。
ふたりの間を邪魔するものなど何もなくて、そこにあるのは確かな愛と希望だけ。
車は目的地へと近づいて行く。
登山コース手前のコンビニに寄って食料を調達する。
レジ脇にあるお饅頭を見ているわたしに、
「お土産にいかがですか?」
と声をかける店員さん。
屈託のないその笑顔に、あなたとわたしは認められていると感じる。
食料を買い終えあなたが車を発進させると、向かいの車が確認もなくいきなりバックして来てあわやぶつかりそうになる。
ブレーキを踏むと同時にあなたの手がわたしの身体をガードするように差し出され、
「あ、危ない。びっくりしたね。大丈夫だった?」
いきなり飛び出して来た車に声を荒らげるでもなく、乱暴な言葉になる訳でもなく、ただただわたしのことを心配してくれるあなた。
どんな時でもスマートで優しいあなた。
車が登山口へ到着する。
緊張で無口になるわたし。
あなたの唇がわたしの頰にそっと触れる。
「緊張してる?でも大丈夫。ずっと手を繋いで登ろう。」
あなたの言葉に勇気をもらう。
わたしは大丈夫。
あなたがいれば大丈夫。