おはようございます😊

今日も頑張ってアップして行きます。







                       つづき⑳



小さな綻びは何気なくやって来た。




週末にあなたの研修旅行が入り、これまでほぼ欠かさず逢えていた週末を一人で過ごすことになった。


職業人ならそう言うこともあると思うし、仕方のないことも頭では分かっていた。そう、頭では理解出来ても、心がそれを受け止められなかった。




あなたとわたしを引き離すもの全てに嫉妬した。

 



そして、嫉妬による苦しみから救ってくれる過度の愛情を求めてしまった。




不安に怯えるわたしを愛ある言葉で説き伏せて欲しかった。




きっとあなたはそうしてくれると思った。だから仕事を終え、福島(研修先は福島だった)へ向かう際にまず連絡をくれると思ってしまった。あなたに逢えず寂しくしているわたしを想うはずだと。




その時のわたしは、あなたから連絡をもらうと言うことに拘っていた。捕らわれていたとも言える。



あなたがわたしを想い、くれるメッセージが今この瞬間もわたしを好きでいると言う確かな証だったから。



あなたの特別な存在でありたかったわたしはどうしても自分から連絡を取ることが出来ずに、ただひたすら悶々とあなたから連絡が来るのを待つしかなかった。待てど暮らせど連絡は来ない。腹を立てふて寝をすることも出来ないわたしはどんどん苦しくなって行く。





このままあなたの心も遠くに行ってしまう気がして来る。 





苦しい。切ない。涙が出る。





そんな時間をわたしが過ごしているとは露知らず、あなたは呑気にも証拠写真などと言って自分の写真付きでメッセージを送ってくる。


しかも、到着後仲間と一杯やって、ほろ酔い気分で。


そして、わたしの顔も見たいと写真を撮って送ってくれと言う。


切なさで泣き腫らした顔など送れるはずもなく誤魔化すわたしにしつこく迫る。





思い切って、寂しくて泣いていたことを告げるも反応はない。





今までのあなたなら寂しい理由をきちんと尋ね慰めてくれたのに。




あなたとの想いの温度差を初めて感じる。





わたしはこんなに寂しいのにあなたは平気でいられる。






その温度差を必死で埋めようとあなたの言葉に愛を求めるわたし。






けれど、ほろ酔い気分のあなたの返事はその後も途絶えがちで、わたしはどんどん苦しくなる。








そして、第一回目の自爆をする。







「圭さんの余裕が羨ましい。」


嫌味のような捨て台詞。



何が何だか分からないあなたも売り言葉に買い言葉、

「余裕って何?笑ちゃんの方が割り切ってるじゃん。」




あなたの思いもよらぬ言葉に戸惑うわたし。




「割り切ってる?割り切ってるって何?」


わたしのどこが割り切ってると言うのだろう?


割り切れるくらいならこんなに苦しくなんてならずに済むのに。



以前、あなたが発した、


「浮気は三回」



と言う言葉が頭から離れない。



わたしとのことは特別ではない。そう、あなたにとっては四度目の浮気。





わたしにとってあなたは唯一無二の人。





けれど、あなたは違うのかも知れない。




この恋はいつ終わりが来てもおかしくない。




あなたとわたしが求めているものは違う。

多くを求めれば傷つくことは分かっている。


だから何度も心にブレーキをかけあなたに夢中になってはいけないと自分に言い聞かせようとした。



けれど、あなたとのこの恋をそんな穢れたものにしたくなくて苦しみもがいているわたしを捕まえて、割り切っているなんて言葉は余りにも酷過ぎる。



「圭さんの方がよっぽど割り切ってるんじゃないの?浮気なんて慣れっこでお手の物なんじゃないの?」




心に浮かんだ言葉を呑み込む。



一番認めたくないこと、所詮浮気。



何の解決も見ぬまま会話は終わる。あなたが寝てしまったから。


こんな時でも普通に眠れるあなた。しかも話の途中で。





あなたにとって、わたしとの関係はいったい何なのだろう?




心に不安と猜疑を感じたまま眠れぬ夜をわたしは過ごす。