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つづき㉝
午後八時。
化粧室に入ったわたしに僅かな異変が訪れる。
急な寒さと様々な緊張によりお腹に痛みを感じる。
僅かな不調をわたしの心が感じ取る。
この後、あなたと愛を確かめ合うとしたら、帰りは遅くなるだろう。
果たして、その時間に不調を覚えたまま一人で帰ることが出来るだろうか?
不安が膨らみお腹を壊したわたしは、化粧室から出ることが出来なくなってしまう。
なかなか戻らないわたしを心配したあなたに頼まれ、お店の人が様子を伺いに来てくれる。
「大丈夫です」と返答したもののなかなか外に出られない。
不安が更なる追い打ちをかけ、気分が悪くなるわたし。
二度目の様子伺い。
あなたとの大切な時間を無駄にしている自分が情けなくなる。
あなたに心配と迷惑を掛けているわたし。
着信音が鳴る。
「大丈夫?後は大丈夫だから取り敢えず出て来て。」
再びの着信音。
「心配いらないから出て来て。」
これ以上、あなたに迷惑を掛けてはいけない。電車ではなくタクシーで帰ることを思いつく。
でもそこまで一人で行かれるだろうか?
「ちゃんと送って行くから。」
あなたの言葉がわたしの不安を拭い去ってくれる。その安堵がわたしを緊張から解き放つ。
勇気を出し外へ出るわたし。
今度は恥ずかしさでいっぱいになる。