漸く購入できたルドルフ・ケンペ、ミュンヘン・フィルのベートーヴェンの交響曲全集。

タワーレコードさんのSACDです。 





素晴らしい音質で甦りました。レビューでもその旨が綴られておりますが個人も同感です。
お値段がいささか張りますが、クラシック音楽の好きな方、購入されて損はございません。生誕250歳のアニバーサリーイヤーの一環として是非改めてケンペ、ミュンヘン・フィルのベートーヴェンを鑑賞されて欲しいと思われるほどです。



これは、今でも人気のエソテリック社のSACDと比べましてもタワーレコードさんのSACDが音はよりクリアになって明るくなって見通しがよくすっきりしたように聞こえます。

これだけの金額をお出しになるのでしたら間違いなくタワーレコードSACD盤を購入された方が良いと思います。

ただエソテリックSACD盤は……コレクション性をそそられる逸品ですからその辺りは個人の判断に一任したいところです。



さて、ケンペ、ミュンヘン・フィルのベートーヴェン。

少し前にタワーレコードさんはドレスデン・シュターツカペレとのシュトラウスの管弦楽曲集大成をSACD化しましたが、これも大層な評判でした。


こちらが発売されて、ベートーヴェンはSACD化しないのかと長らく鶴首しながら様子を伺っておりましたが、漸く今年3月発売しました。

余談ですがシュトラウス集大成のSACDは廃盤で少し入手困難気味です。時折ヤフーオークションで出回っております。

同様にヨッフムさん、ドレスデン・シュターツカペレのブルックナー全集、先般取り上げたバルビローリ卿のシベリウス全集も入手困難ですが、前者はべらぼうな値段でオークション、メルカリで出品されています。


話が逸れました。

昨日手始めに会社の食堂で2番を聞きましたが、その音の質がより向上し輸入盤にあった音像のぼやけ、エソテリックSACD盤の暗さは改善されて楽器がより雄弁に語る様がよく聞き取れます。

改めてその高音質でこの得難いケンペのベートーヴェンの素晴らしさを堪能し余韻に浸りました。

各楽器のバランスの良さ、オーケストラの温かみのあるサウンド、ケンペのベートーヴェンの解釈……。
好事家の間で長らく愛好されたベートーヴェンの全集の1つで心の宝物のように思われている方は世界中にいらっしゃることでしょう。


その最高のベートーヴェンと改めて向き合って今まで個人が聞いてきたケンペ、ミュンヘン・フィルのベートーヴェンはなんだったのか、と思われるくらいの音の差に愕然としながらタワーレコードSACD盤はとてもありがたく感謝せねばならないと思いました。


音がはっきりした分、こんなに活き活きしていたのかと驚きを禁じ得なかったほどで実に雄弁で理想的なベートーヴェンだと感じました。

音がはっきりした、と申しましたがブルックナーの4、5番のXRCDで印象に残った木管楽器の温もりのあるサウンド、語りがタワーレコードSACDのベートーヴェンでもはっきりと今回確認できて嬉しく思われました。  





そのブルックナーもタワーレコードさんはSACD化して発売しています。他にもベルリン・フィル、ミュンヘン・フィルの両オーケストラのブラームス全集など晩年期の主要な録音を一気にSACD化してタワーレコードさんは発売しました。

こちらは未聴ですが音質がどうか気になるところです。



ベートーヴェンも実はまだ全ては聞いておらず、少しずつ聞き始めたばかりです。

今でもケンペのベートーヴェンは求められておりますが温和なお人柄と相まって長く世間で認知されていますが至極当たり前ではないかと感じています。

特にケンペをCDでしか知らない世代の方たちにはタワーレコードさんのSACDは特に聞いてもらって欲しいです。

音がよくなってケンペの本来の姿が浮き彫りになり、指揮者としての手腕を耳で確かめて欲しいと思うほど聞いて損はない内容だと思うからです。