今の大河ドラマには興味はございませんし、N○Kそのものに嫌悪感しかございませんから全く拝見しませんし、テレビそのものがないので鑑賞できませんが偶々ユーチューブで「麒麟がくる」の予告がありましたので少しだけそれを拝見しました。





時代劇、ではなくNH○BSで放送されている朝鮮時代劇のような趣きのようでどうしてもいただけません。

俳優さん方のお顔つきも完全に今風で格好よさは確かに認めますが、時代劇の風貌ではないと思います。



以前にも申し上げましたが、これは完全な、レベルが高い学芸会のようにしか思えず、戦前戦後の時代劇の質を少しでも知っている好事家の方々からすれば全く話にならない程度ではないかと思われます。



今年は明智惟任日向守が主人公との由。この肖像画を見てどなたが適任か個人的に想像してみました。

そこで、個人は嗚呼これならば市川雷蔵さん、石坂浩二さん、加藤剛さん、東千代之介さんあたりがぴったりくるようなイメージがありました。



惟任日向守の控え目ながら頭がきれ、冴えた剃刀のような雰囲気、羽柴筑前守と比べてやや落ち着いて陰りがあるようなイメージを市川雷蔵さんからは感じられますし、
 



頭脳明晰で足利将軍家を補佐する、垢抜けていて式典などの作法に明るく教養を湛えた惟任日向守を彷彿とさせるのは石坂浩二さんが相応しいかのように思います。

ただ、石坂浩二さんの場合、実際には惟任日向守は妻君を生涯大切にされて側室を持たなかったと聞いておりますので神経質な話になりますと、少しそぐわないような気がします。


ですから、市川雷蔵さんなどは本当に適役のように思えます。
加えて市川雷蔵さんは、竹中半兵衛の役もできそうに思います。お二方とも早逝されましたから……。




加藤剛さんも惟任日向守には相応しいかと思います。妻君を慈しむ、自身の丹波領内の民の年貢を負担しないようにと気を配る内政を施す姿など脳内でイメージできます。




東千代之介さんもそのスクリーンから伝わってきた高潔で品のよい佇まいは日向守を感じさせるものを十分にお持ちで、控え目な演技等冴えるのではないでしょうか。






斎藤山城守道三は、辰巳龍太郎さんのお顔がふと浮かばれました。


この画像は加藤剛さん、森繁久弥さんご主演の「関ヶ原」で前田大納言を演じられた折のお姿でしょう。とてもよい雰囲気だと思われます。
蝮の道三、といわれ権謀術数の限りを尽くした道三入道のイメージに近くお顔つきがなんとなくそれを思わせるかのようです。



月形龍之介さんの渋さやお顔つきも道三入道には適しているでしょう。




山崎努さんも道三入道には相応しいはずです。眼光の鋭さと渋いお顔つき。想像しただけでも似合っていらっしゃると思われてなりません。






羽柴筑前守は、堺俊二さんが最善のように思います。



この方のコミカルさ、明るさ人を惹きつけるさまなど、秀吉のイメージに相応しくこの方以上に適役は思いつかないくらいです。
1度この方の秀吉役を拝見したかったですね。





意外なところでは徳川家康は高木ブーさんが案外向いていたりするのではないでしょうか。

家康公は幼少の砌、今川家に人質に取られてしまい煮え湯をずいぶん飲まされたと聞きます。

その時分に生涯嗜んでいた鷹狩りを興じていたところ、今川家の家臣の屋敷に鷹が入ってしまって鷹を返して欲しいと伺ったところ、その家臣は無礼をはたらいたとして鷹を殺して手元に返され、長年恨みに思っていたそうです。後年、立場が逆転した折に戦で負けた敵方だったそれを切腹させています。

そのような鬱屈した過去を持つ雰囲気と寡黙気味で何を考えているか分からない、さらに織田右大臣家の圧力と高圧的な奥方に悩む姿と後年伝わる太り気味だった容姿を考えますと高木ブーさんが向いていそうです。高木ブーさんもいかりやさんにいささかされたそうで……。



色々妄想は尽きません。織田右大臣家は田村正和さんが似合いそうだと長年思っていますし。


昔の大スターを並べてみましたが、幾らルックスはよくてももう時代劇が全くできない、軽い軽い世界になって時代劇特有の重さを醸し出す俳優さんがいなくなったことをまた痛感しています。