小澤征爾さんが総監督をされている、セイジ・オザワ松本フェスティバルが17日より開催されました。


お写真は拝借いたしました。


2年振りに松本市に入られたそうでご本人も感慨無量のご様子のようです。


ご体調の様子を見られて指揮はされないそうです。




お言葉、話し方には力があるものの、すみません、随分とご容姿が……と案じられました。

「僕指揮したいですよ、指揮したい。だから指揮させて下さい。もちろん、助けてもらわないと駄目だけどね。」

と軽やかにお答えになる小澤さんに今は体調が比較的安定しているのだろうと察しました。


体調はどうですか、との質問に、見ての通りですよと軽くステップを踏んで戯けたお姿も披露されていました。



しかし、長丁場は当然無理であることはどなたが見ても分かります。


今、水戸室内と進めているベートーヴェンは果たして全集になるのだろうか。確か、3番と6番が残っています。

こと3番は長い曲ですから気になります。

既に収録済みだとよいですが……。



小澤さんのお名前を冠した音楽祭が開催されることは意義があることと承知しますが、一方で拝金主義の匂いがしますし、失礼ながら小澤さんがまるで客寄せパンダのような商いをしているようにすら思えます。

年々音楽祭としての質が低くなっているかのような印象を正直受けますし、オーケストラの個性が昔ほど感じられないように思えます。

更に音楽祭としては、弱い……印象もあり、可能でしたら日本の地方のオーケストラも1つ、2つ招聘して演奏会を開催して然るべきだと思われます。

京都市交響楽団や仙台フィルなど健闘しているのではないかと思いますが、大人の事情で無理な話なのかもしれません。


お金の事情が専らでしょうがやむを得ません。運営側の意向により全てが決まりますから。


特別な興味はありませんがふとやはり気になります。





小澤征爾さん、サイトウ・キネン・オーケストラのCDを個人が聞いた中でよかった演奏をいくつか紹介します。



このマーラーは断然2番が素晴らしく、大変な熱演でした。第1楽章の緊迫感、フィナーレの盛り上がり。小澤さんの良さがたくさん聞けます。9番は弱い感じがして好きになれませんでした。すみません。






ブリテンの《戦争レクイエム》。これは丁寧に慈しむように演奏されていて感銘を受けました





昨年漸く聞いたショスタコーヴィチの5番。こちらも小澤さんの面目躍如といったところでした。




さらっとした音色に引き込まれました。特に冒頭のラヴェルの《道化師の朝の歌》のリズミカルな演奏が印象に残りました。ただ、長野県松本文化会館は以前から申し上げている通り響かずカスカスだと思いました。


体調がもう少しよくなれば、マーラーの2番のフィナーレやチャイコフスキーの弦楽セレナードを指揮することが可能でしょうが、いかがでしょうか。