時代劇専門チャンネルで22時から栗塚旭さんご主演の新撰組血風録が放送されています。

最近は帰りが遅いので時々稀に拝見しましたが、栗塚旭さんがとてもハンサムすぎて素敵です(私はノーマルです)。

ただ幕末の京都(生きていた時代ではありませんから知る由もありませんが)の当時天誅の嵐が吹きすさぶような、長州や薩摩の士分の連中が暴れまわってそれを斬り捨てるという趣きではなく、悪い意味で緊迫感が全く表現されていないような、緩さが目立つような感じを受けます。

テレビの黎明期の頃の時代劇で実験的に始められたのかもしれません。所謂当時の時代劇スターがご出演ではありませんし、まだ番茶も出花であったろう俳優さんらで固められているようです。

1965年はまだまだ映画全盛、時代劇全盛の頃でテレビは映像もモノクロで高価ときたものですから新撰組血風録は実験的要素が多分にあったろうと拝察します。

ラジオドラマの延長戦にあるかのように感じますし、栗塚旭さんが主人公で大活躍するという印象はなく、私が拝見した回は齋藤一役の左右田一平さんにスポットがあたり渋くて見応えがありました。


オープニングも軍歌調ながら気に入りました。春日八郎さんが甲高いお声でのびのびと歌っていらっしゃいます。




舞台のような演劇のような感じを受けますがこれは良い意味で申し上げております。音楽がたくさん入って演出することは少なく淡々とストーリーが進みます。

渋好みの時代劇ファンの方にはお勧めいたします。

同じ時期に丹波哲郎さんの三匹の侍シリーズ、あるいは大好きな近衛十四郎さんの素浪人 月影兵庫などもあって、この新撰組血風録はなかなかにシリアスな感じ、無駄が一切なく俳優さんを際立たせるような演出ではなく演技で勝負している感じがします。