始めたばかりの頃、私たちの結婚の記念にステンドグラスのランプをもらいました。
ピンク色のお花が、縁の部分を取り囲んだ、可愛らしいものでした。
厚みのあるガラスで、少々、継ぎ目の目立つ、味わいのあるものでした。
その後も、おとうさんは、たくさんの作品を作り続けました。
数年後、わたしが見たのは、孵化したばかりのセミの羽を思わせる、繊細な色と形のランプでした。
明かりの灯る姿を見たくて、ドキドキしました。
いつの間にか、おとうさんのランプは、すくっと優美な立ち姿に変わっていっていたのです。
続けるとは、こういうことなのかと、思い知らされた気がしました。
おとうさんの作品で、家の形をした小さなランプがあります。お友達にたくさん配ったそうです。
そのなかに、旦那様をなくされた方がいて、夜に、そのランプが灯っているのを見ると、安心するのだそうです。
ここにも何台めになったか、ブドウとターコイズ色のランプが置いてあります。
ごった返すものや生活のなかで、ひっそり灯ります。