16才の頃
兄に手がつけられない母は
父に連絡した様だ。
急に夜、母親から電話があった。
『今佐賀にお父さんといるからあんたも始発で来なさい。』
訳がわからなかった。
なぜ連絡したんだろ、、
でも会いたい気持ち、帰りたい気持ちで
私は故郷に行った。
駅に迎えに来た父。
声をかけるまで私に気付かなかった。
そして明くる日また母親は
私は仕事だからと勝手に京都に帰り、
私だけが実家に泊まった。
はじめは良かったんだが
一週間ほどしたら
やっぱり酒を飲みだした。
胸が一杯になり飲まずには居られなかったんだろう。
また長い長いうっとうしい話をずっとしてくる。
『もう帰る!』と言う私に
帰らせないとかばんの取り合いになった。
そして父が風呂に入ったすきに
旅行かばんを持ち
また逃げた。
近所のおばちゃんをたまたま見かけて
すみません。姉の家まで乗せてください。
と頼んだら
おばちゃんは驚いてたけど
送ってくれた。
また父をどん底に突き落としてしまった……
でもトラウマもあり
あの恐怖には耐えられなかった。