― 手放せない理由と、その先にある再設計 ―
こんにちは。
あづまです。
前回、50代は「構造再設計の時代」だと書きました。
その中で出てきた言葉が「引き算」です。
若い頃は足し算でよかった。
しかし後半戦は引き算。
そう頭では分かっていても、多くの50代は引き算ができません。
なぜでしょうか。
今日はその理由を書きます。
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■ 引き算とは「失うこと」だと思っている
50代が引き算できない最大の理由は、
「やめる=失う」と感じているからです。
仕事を減らすと、収入が減るのではないか。
人間関係を切ると、孤立するのではないか。
役職を降りると、価値が下がるのではないか。
しかし実際には逆です。
引き算は失うことではありません。
構造を軽くすることです。
重いままでは、後半戦は持ちません。
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■ これまでの成功体験が邪魔をする
50代は、積み上げてきた世代です。
努力してきた。
我慢してきた。
責任を背負ってきた。
その結果、今の位置がある。
だからこそ、
「今さらやめるわけにはいかない」
という心理が働きます。
しかし時代は変わっています。
昭和のやり方。
平成のやり方。
それが今も通用するとは限らない。
過去の成功体験は財産ですが、
同時に足枷にもなります。
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■ 役割から降りられない
50代は多くの役割を背負っています。
親。
上司。
経営者。
地域の中心。
家族の柱。
長年その役割を担ってきた人ほど、
「降り方が分からない」
役割は便利です。
自分の存在価値を説明してくれるからです。
しかし本当の価値は役割ではありません。
役割を外しても残るもの。
そこが本質です。
引き算とは、役割を一度外してみることでもあります。
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■ 不安の正体は「空白」
引き算をすると、空白が生まれます。
時間が空く。
予定が減る。
関係が整理される。
この空白が怖い。
人は空白を恐れます。
しかし空白がなければ、
新しい流れは入りません。
パンパンに詰まった構造は、
硬直します。
後半戦に必要なのは、余白です。
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■ 50代はまだ戦おうとする
50代は本来、整える世代です。
しかし多くの人が、まだ戦おうとする。
若い頃と同じように。
拡大しようとする。
証明しようとする。
勝とうとする。
戦い続けると、心が荒れます。
整えるという発想に切り替えられるかどうか。
ここが分岐点です。
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■ 引き算ができる人の特徴
では、引き算ができる人は何が違うのか。
共通点があります。
・自分を客観視できる
・人と比較しない
・見栄を手放せる
・未来よりも現在を整える
そして何より、
「もう十分やってきた」と認めている。
これができる人は強い。
引き算は敗北ではありません。
成熟です。
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■ 法人の場合も同じ
経営者も同じです。
売上を伸ばし続けなければならない。
拡大し続けなければならない。
そう思い込んでいる。
しかし、企業にも寿命があります。
拡大よりも最適化。
売上よりも利益率。
規模よりも軽さ。
ここに切り替えられるかどうかで、
後半の安定度は大きく変わります。
引き算は縮小ではありません。
再設計です。
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■ なぜ今、引き算が必要なのか
令和は「平たくならされる」時代だと私は感じています。
突出し続けるよりも、
整っていることが強い時代。
物を持つことよりも、
身軽であること。
情報過多の時代だからこそ、
削ることが価値になります。
50代は、この変化を一番感じている世代です。
だからこそ、引き算が必要なのです。
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■ 引き算は勇気ではなく、決断
多くの人が「勇気が出ない」と言います。
しかし本質は勇気ではありません。
決断です。
やめると決める。
距離を取ると決める。
降りると決める。
決めるだけで、構造は変わり始めます。
そして不思議なことに、
引いた分だけ、流れが入ってくる。
空いた場所に、風が通る。
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■ 最後に
50代は、まだ戦える世代です。
しかし戦い続ける必要はありません。
ここからは整える。
削る。
軽くする。
引き算ができた人から、
道は自然に開きます。
もし今、
何かをやめたいのにやめられないなら。
それは再設計のサインかもしれません。
人生後半は、足すより削る。
削ることで、本質が残る。
今日はここまで。
あづまでした。