<掘り出しニュース>外国人観光客銀閣寺・南禅寺より駅ビル 京都人気スポット第4位

 京都人気スポット

3月4日23時55分配信


大空広場から見た空中径路と屋根の幾何学的なデザインが特徴の京都駅ビル。外国人観光客の人気も意外に高い



【京都】京都市が外国人観光客にアンケートしたところ、観光スポットの人気上位に金閣寺や祇園、清水寺といった有名どころがずらりと並んだ。「海外でもメ ジャーなんだから当然」と言うなかれ。何と4位にはJR京都駅ビルが食い込んだ。一方、日本人に好まれる銀閣寺、南禅寺など渋いところは今一つ。市は「外 国人にはわび・さびよりインパクトなのだろう。今後の戦略に生かしたい」と話す。



 昨年6~7月、市内の有名ホテルや旅館計12カ所で調査票を配り、欧米やアジアの宿泊客524人から回答を得た。訪問した割合トップ3の金閣寺、祇園、 清水寺はいずれも50%超。日本人に対する06年の調査で2位の嵐山は17・6%で13位、同4位の銀閣寺は28・2%で8位だった。

 日本人では金閣寺と清水寺は上位3カ所に入っているが、5、6位に南禅寺や高台寺がランクインするなど分散化・渋好みの傾向がみられる。駅ビルに至っては12位だ。

 また、市内の移動に使った交通機関はタクシーが224人と最多で、低料金の地下鉄(206人)や路線バス(184人)を上回った。タクシー利用者の内訳はアメリカ人が73人(32・6%)と最も多かった。

 京都市の06年の観光客入り込み数は約4800万人で、外国人は推計約136万人。

 ◇高田公理(まさとし)・武庫川女子大教授(観光学)の話

 文化的な背景を知らないと、銀閣寺や南禅寺はくたびれた建物にしか見えないのではないか。金閣寺は見た目が派手。清水寺や京都駅ビルはスケールが大きいので外国人にも分かりやすいのだろう。