古代ハワイで使用されていた言語は、ネイティブ・ハワイアンと呼ばれるポリネシア系民族によって伝えられた「ハワイ語」。「a・e・i・o・u」という5つの母音と:;




という7つの子音からなるもので、文字は存在せず、言葉(口語)によってのみ使われていたといいます。しかし、19世紀に入り西欧化が進むにつれ徐々に使用頻度が薄れ、1894年、ハワイ共和国設立と同時にハワイの公用語は「英語」に取って代わられることになりました。その後、1959年に米国の一州になった際に、再び英語とともに公用語として認められて現在に至っています。一時期はめったに耳にすることのなかったハワイ語ですが、ハワイの伝統文化復興の動きとともに、最近ではロコの間で「ハワイ語をもう一度見直そう」という機運が高まっているようです。





最近ではハワイ語で初等教育を行なう学校が増えたほか、ハワイ州すべての大学でハワイ語を学べるようになりました。とはいうものの、日常でハワイ語のみを使う人はめったにいません。しかし、まったく使われないというわけではなく、ハワイ訛りの英語=「ピジン英語」の中に、ハワイ語はしばしば混用されています。たとえば、レストランで使われる「Are you pau?」という質問。pau(パウ)とは「終わり」というハワイ語なので、「もうお腹がいっぱいでしたら終わりにしますが? もし他にご注文があれば…」という意味になります。このようにハワイにおいては、英語の中にごく当たり前のようにハワイ語の名詞や形容詞が使われるケースも多いので、基本的な言葉ぐらいは覚えておいたほうがよさそうです。





aloha(アロハ)=ようこそ・愛・歓迎・友情・こんにちは
mahalo(マハロ)=ありがとう
aloha kaka hiaka(アロハ・カカ・ヒアカ)=おはようございます
aloha auina ia(アロハ・アウイナ・イア)=こんにちは
aloha ahi ahi(アロハ・アヒ・アヒ)=こんばんは
e komo mai(エ・コモ・マイ)=ようこそ
ae(アエ)=はい・イエス
aole(アオレ)=いいえ・ノー
e kala mai(エ・カラ・マイ)=ごめんなさい
a hui hou(ア・フイ・ホウ)=さようなら・ごきげんよう
peheaoe(ペヘアオエ)=元気ですか?
mai kai(マイ・カイ)=元気です
kane(カネ)=男性
wahine(ワヒネ)=女性・妻
keiki(ケイキ)=子ども・子どもたち
ohana(オハナ)=家族・仲間
kupuna(クプナ)=老人・祖父母
kahuna(カフナ)=僧侶・地位の高い人・身体の大きい人
kama aina(カマ・アイナ)=地元の人
hale(ハレ)=家
hana(ハナ)=仕事
holoholo(ホロホロ)=散歩
mauka(マウカ)=内陸側
makai(マカイ)=海側
ho ku(ホク)=星
mana(マナ)=エネルギー・パワー
hana hou(ハナ・ホー)=アンコール
moe(モエ)=眠る
la nai(ラ・ナイ)=ベランダ
puka(プカ)=穴
lani(ラニ)=天国
haleaina(ハレアイナ)=レストラン
ono(オノ)=美味しい
kau kau(カウ・カウ)=食べる
pu pu(プ・プ)=前菜
lau lau(ラウ・ラウ)=包む・タロの葉に包んだ料理
lomi lomi(ロミ・ロミ)=揉む・塩もみした料理・ハワイ式マッサージ
ahi(アヒ)=キハダマグロ
aku(アク)=カツオ
mahi mahi(マヒ・マヒ)=シイラ
poi(ポイ)=タロイモ
poke(ポケ)=魚のブツ切り
hauoli(ハウオリ)=楽しい・幸せ
huhu(フフー)=怒っている
akamai(アカマイ)=賢い・頭が良い
hupo(フーポー)=愚かな・頭が悪い
hou(ホウ)=新しい
kahiko(カヒコ)=古い
maikai(マイカイ)=良い



ハワイ語にはアルファベットの12文字以外に「'」と「ー」という発音記号のようなものがあります。言葉に「'」が付いている場合は、「ツ」という喉を詰まらせたような声門閉鎖音を出すのが基本。たとえば「mu'u mu'u」はムームーではなく、ムウ、ムウと区切って発音するのが正当。また、母音の上に「ー」が付いている場合は音を延ばして発音します。「o」はオですが、「ー」が付いている場合はオーといった具合。さらには「w」の表記は前の母音により「v」という濁音で発音されることもあります。通常ハワイは「hawaii」と書きますが、本来の表記は「hawai'i」。よってハワイ語では「ハワィイ」あるいは「ハヴァイ・イ」という発音になります。