「今年の最後キッチリ締める」  計量会場に姿を現した亀田

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2006年12月19日(火) 16時


 WBA世界ライトフライ級タイトルマッチを翌日に控え、王者・亀田興毅と、挑戦者のフアン・ランダエタ(ベネズエラ/同級1位)の前日計量が19日、都内で行われた。亀田はライトフライ級のリミットを0.1kg下回る48.8kgで計量をパス、ランダエタはリミットちょうどの48.9kgでパスした。両者は計量会場で顔を合わせたが、視線を合わせることはなかった。

 計量会場に姿を現した亀田は、両即頭部を短く刈り込んだモヒカンのような新しいヘアスタイルで登場し、関係者や報道陣をまず驚かせた。前回対戦時の計量では、ランダエタ陣営が亀田に“おしゃぶり”とおむつを手渡すなど挑発したため、亀田と父の史郎トレーナーが激怒し、あわや乱闘かという一触即発の状況となった。そうした事態を危惧してか、今回は両選手が対面する計量会場に高さ80cm、幅1.5mほどの鉄柵が置かれ、異例ともいえる警戒体制の下で行われた。しかし、亀田がサングラスをかけていたことや、ランダエタが視線を合わせなかったこともあり、心配されていた衝突は回避。亀田お得意の“メンチ切り”もなかった。
 亀田は本来のフライ級から1階級下げたことによる減量苦が懸念されていたが、48.8kgと1回目の計量で見事クリア。見事に絞り込んだ肉体を披露した。一方のランダエタは報道陣に手を振る余裕も見せ、こちらもリミットちょうどの48.9kgでクリア。両選手とも検診でも異常は見られず、コンディションは万全の様子だった。

 ランダエタは、計量が終わるとすぐに、用意していたマンゴーやパパイヤなどのフツールの大盛りをペロリとたいらげ、早くも増量モードに突入。翌日の試合では56kg台まで戻すという。体重計に乗った亀田の裸を見た印象については「すごく細いなーと感じた、死にそうなくらいにね」とニヤリ。前日の調印式で亀田から渡された“ソン・スンホングッズ”は開けてもいないということで「私が欲しいのは彼のベルトだよ」と語る。そしてプレゼントのお礼として「明日の試合では私のパンチをプレゼントしてやる」と宣言した。

 一方の亀田は、モヒカンのような新しい髪型について「オレは試合も黒人スタイル。この髪型は“亀田モデル”、“亀田ワールド”やな」と命名。減量も成功し、最高に仕上がったという。「今日はこれからステーキ食って、ゼリー食べて、明日朝起きたら納豆食べて52kgか52.5kgくらいまで戻してリングに上がる」と語った。
 前回の対戦以来、バッシング報道が続いていることについても「文句言うヤツは必ずいる。引退するまでそういう声はある。でもそれでこそ真のスター。オレは結果残すだけや」と力強い。「明日は36分間オレがパンチを打ち込む。それで倒れなかったらアイツがタフやけど、オレのパンチはそれ以上や」と、王座防衛に自信を見せた。
「明日は入場から帰るまで、オレの存在そのものに注目してくれ。2006年の最後きっちり締めて、2007年も亀田の年にしてやる」
 決戦前日、ともに最高の状態に仕上げてきた亀田とランダエタ。試合後、ベルトを握り締めているのは果たしてどちらか。

■「亀田のけんか祭り」

12月20日(水) 東京・有明コロシアム 開場16:00 開始17:00

<メーンイベント WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ 12R>
[王者]亀田興毅(協栄ジム)
[挑戦者]フアン・ランダエタ(ベネズエラ/同級1位)

<第4試合 ミドル級 8R>
コマンド岸本(沖縄WR)
氏家福太郎(新日本木村)

<第3試合 亀田大毅プロ第7戦 スーパーフライ級 10R>
亀田大毅(協栄ジム)
モハマド・サディック(インドネシアライトフライ級4位)

<第2試合 スーパーフェザー級 4R>
伊藤 諒(和光)
安田和芳(津軽山龍)

<第1試合 フライ級 4R>
山田和弘(山神)
佐藤共也(ネクサス)
[ 12月19日 16時58分 更新 ]