準々決勝・ドイツ―アルゼンチン。PK戦の末、アルゼンチンを破り、GK・レーマン(手前)に抱きつくオドンコア(左)らドイツイレブン。ドイツは2大会連続で準決勝に進出し、4強に一番乗りした(30日)

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 ドイツでは、ともに故障を抱えていたクローゼとバラックに問題なさそうなのは朗報だが、準々決勝アルゼンチン戦終了後に起こった小競り合いの中で暴力行為があったとしてMFフリンクスが出場停止処分を受けた。クリンスマン・サッカーの根幹ともいえる存在だっただけに、チームへの影響が心配されている。代役としては守備的に行く場合にはケール、攻撃を取るならボロウスキ。クリンスマン監督がどういう選択をしてくるかに注目だ。

 フリンクスの件を巡っては、FIFAはもともと処分を科さない方針だったが、イタリアのTV局からの映像により、直前になって同選手への出場停止処分を決定。これを受けてドイツの大衆紙『ビルト』には、「イタリアはフリンクスが出場停止を望んでいる。そんなに我々が怖いのか?」との見出しが踊った。これについてリッピ監督は、「我々の側が今回の処分決定に対して何か関わったということはない。これはハッキリさせておきたい」と強調した。そして、「スタジアム全体がドイツの味方となるだろうが、選手たちはそういった経験もあるので影響されることはないと思う。それに私はユヴェントス時代のチャンピオンズリーグでは、ここドルトムントで2回勝っている。願わくは、3度目の勝利を味わいたい」と、マイナス要素を打ち消した。

 イタリアでは依然ネスタが故障で戦列を離れているが、マテラッツィが出場停止から戻って最終ラインに入る見込み。攻撃はジラルディーノが先発に戻ってトーニと2トップを組むのが濃厚。しかし、ウクライナ戦同様にトーニの1トップにカモラネーシを中盤に入れてくる可能性もあると見られている。

 また、イタリアにとっては、過去のW杯でドイツに対して2勝2分けという相性のよさが大きなあと押し。さらに今年3月に行なわれた親善試合では4対1の大差でイタリアが快勝している。それでもザンブロッタは、「あれはイタリアでやった親善試合。こちらはW杯の準決勝だ。まったく違った試合になるだろう」と気を引き締めていた。