■20年ではなくて失われたのは30年?

最近よく耳にするのが。「失われた30年」です。

ジジイは「失われた20年」というのはよく聞いていたのですが、「ありゃ、10年増えた」って印象です。

もしかしたら、「失われた20年」と言われてた時期が2010年ごろで、そこからさらに10年間、まるで進化してなかったってことでしょうか?

 

■ジジイの世代は何も成し遂げられなかった?

20年にしろ30年にしろ、つまりもうすぐ61歳で退職するジジイが現役だった、ほとんどの期間が「失われた」時代ってことになります。

その間に、日本の半導体産業が世界トップから見る影もなく衰退し、今では製造装置や素材分野でなんとか体面を維持している程度。

電気業界も同じようにトップから転がり落ちて、多くの企業が中国資本傘下になったり、テレビの液晶や有機ELパネルは自社生産は少なく、たいてい韓国メーカー調達、と書いていたら官民ファンド主導のJOLEDが破綻したってニュースが・・・

雇用関係でいえば、非正規雇用が大幅に増えて低賃金が常態化し、それでもそれは正規雇用者の雇用を守るためとか意味不明の理由で労使が結託したりとか。

確かに、社会全体が制度疲労を起こしたような30年だったかもしれません。

 

それに対し、ジジイたちの世代(とその時代の人々)は何をしてきたか?

うーん、何もしてないですね・・・

少なくとも、有効な施策は取れていなかったのが事実です。

だからこその今の惨状です。

 

■ジジイ個人は何ができたのか?

振り返って、ジジイ個人としては何かできたんでしょうか?

ジジイは半導体業界にも電気業界にも属していなかったので、それらの転落ぶりは横目で見るだけでした。

雇用関係でいえば、政治参加が一市民ができることですが、そういう点では一度も現在の与党に投票はしていません。(野党もろくなものではないので、困っていますけど)

ちなみに日本にいる間は投票にもほぼ棄権しないで行ってました。

他にもデモなんかに参加すべきだったでしょうか?

生ぬるいですか? 口だけですか?

正直に言えば、これができたことの精一杯です。

ジジイも妻も子育てと日々の生活をこなすことがやっとでした。

ありきたりな言い訳ではありますが、事実です。

 

つまりできる範囲(投票)で意思表明はしたけれども、焼け石に水状態だったということになるのでしょうか。

 

■なぜ日本は没落したのか?

「日本は没落なんてしていない!ふざけるな!!」という人もいるかもしれませんが、そういった人は世界が見えていないか、見えてないふりをして威勢のいいことを言って保守層からお金巻き上げているかのどちらかです。

前述のとおり、製造業は見る影もなし。

民度が高い、すごいぞニッポンと自らを囃しても、データ偽装とか捏造とかあらゆる産業から枚挙にいとまがないくらいに出てくるし、サービス業の質の高さはバイトの犠牲の上にかろうじて成り立っているという現状。

一人当たりのGDPや生産性が下位に沈んでいるのはもはや周知の事実です。

こうなってしまったのにはいろいろ要因はあるんでしょうけど、ジジイは日本が経済的に成長しなかったことが大きいと考えています。

 

なぜ成長できなかったのか?

端的に言えば、企業の経営陣がリスクを取って成長への投資をしなかった、または成長への投資スピードや規模が圧倒的に劣っていたからだと思います。

解決策は経営陣を業績によってシビアに評価するという当たり前の方法ですが、これが日本ではできていないんだと思います。

 

■失われた40年にならないように

ジジイの世代が何もできなかったのは事実として、これからも何も変えずに今までと同じことを続けていたら「失われた30年」が40年になり50年になりかねません。

そうならないよう期待しながら引退生活を送りたいと思います。

現役世代の皆さん、皆さんの手で現状を変えてください。

 

いっそのこと他人の顔色を窺い、横並び志向の強い日本人から上昇志向の外国人(韓国人や中国人)に経営を任せてみてはどうでしょうか?

経営者としての能力が高い人がたくさんいるような気がします。

 

と書いた原稿をアップせずに温めてたら、著名ブロガーの橘玲さんが同じことを書いてました。

 

 

政治家と企業の経営陣を除いてみんな考えてることは同じかな?