■不朽の名作をリニューアル
ジジイ世代なら誰でも知ってる小松左京の日本沈没を原作としたドラマがTBS日曜劇場で始まりました。
この枠は時代劇ばりのコテコテの浪花節が特徴なので、このドラマもそうなるのでしょうが、ジジイはもうちょっと現実を直視したドラマが観たいです。
■リアルな日本沈没が現在進行中
地球科学的に言えば日本沈没はありえない荒唐無稽な話ですが、別の意味で日本沈没は今まさに起こっていると言えます。
半導体や電機産業がほぼ壊滅し日本の基幹産業は自動車と素材だけ、ここ何年もGDPが伸びない、賃金が韓国にも抜かれる、少子高齢化が大きく進み、仮に今すぐ出生率が跳ね上がったとしてもこの先の大幅な人口減少は不可避で更なるGDPの減少に歯止めがかからないという、まさに泥舟状態。
ネトウヨの論調などを見てると、韓国に賃金抜かれたことについてはIMFの保障がどうとか、通貨スワップがどうとか、論点を逸らして現実を直視しない、相変わらずの大本営思想。
人口減少にしても効率化と省力化で対応可能とか言ってるけど、日本の効率の低さが世界的に有名なのを知らないのか?(まあそれだけに、原因である中小企業を大胆に整理すれば改善の余地はあるのですが、今の政府には野党も含めできないでしょう)
そもそも大幅な効率化なんて、今までできなかったものが従来路線でどうやってできるようになるというのでしょう?
かつての先進国の座から滑り落ち、衰退途上国に転落しつつあるリアル日本沈没を食い止め逆転する提言をするようなドラマが観たいものです。
無理かなあ。無理だろうなあ。
できるとしたらNHKスペシャルくらいかな。
■現実の直視と問題点の正確な認識こそが解決への唯一の道
テレビには日本スゴイですね〜番組があふれ、隣国の欠点をあげつらうメディアばかりが目立ち(産経グループって中国のこと、どれだけ好きなんだって思います。)、日本はまだ大丈夫だ、すごいんだって必死に自己暗示をかける姿は涙ぐましいものがあります。
そういう番組観て隣国のアラを探していればその場はなんとなくいい気分になるかもしれませんが、
それは日本の現実から目を逸らす現実逃避でしかありません。
課題や問題点を全国民に周知し、その解決のための施策を国民全体の総意として推進することが今まさに求められています。
それをすべきは当然日本政府で、今すぐやってほしいのですが、テレビ局も問題提起して世論を盛り上げることはできます。
誰かそんなドラマ作ってくれないかな?