■日本はほぼ全国で医療崩壊中
新型コロナ対策ダッシュボードを見ると、首都圏だけでなく大半の県で病床数に対し患者数が上回った真っ黒な状態になっており、まさに全国的に医療崩壊真っ只中であると言えます。
患者数が第4波までと比べると軽く倍以上の増加に対し、死者数の増加度合は第4波より緩やかになっているのがわかります。
医療現場が限界を超えている状態でも死者がそれほど増えていないのは、もちろん現場の奮闘があることに加え、ワクチンの効果があることは間違いのない事実です。
ワクチン接種していても感染するブレークスルー感染が増えている事は事実ですが、
それでもワクチンの効果は絶大で、ワクチンを接種すべきであることに変わりはありません。
■ワクチンを打てない人
そうは言っても、ワクチンを接種したくても接種できない人たちが一定数います。
具体的な例として、12歳未満の子供がまずあげられます。
(あと半年もすれば認可されそうですが)
次にアナフィラキシー症例の経験者(約0.5%)の人たち。
他にもなんらかの理由により医師の判断で接種ができないとされている人たちがいると思われます。
こう言った人たちを守る義務があるのが健常な人間です。
ちなみに、癌サバイバーだからワクチン打てないと言っている人がいるようですが、
日本対がん協会のサイトを見ると、そんなことはなさそうです。
ただ、個人によって症例は様々なので一概に決めつけることはできないですから、その方は医師による判断を仰いだ結果なのでしょう。
打てない人は子供を除き医師による診断書でその証明は可能でしょう。
■ワクチンを打たない人
問題は、打てるのに打たない人です。
ワクチン接種は強制ではありませんので、打たない自由というのも一応担保はされています。
ただし、打たない人のせいで感染者が増え、医療現場に余計な負担をかけ、打たない人自身が感染するだけならまだしも、打てない人にまで感染を広げることに対しては、どのように考えているのでしょうか?
人間は社会的な動物です。
他者との関わりを無視して生きていくことは許されません。
打たない自由を選択するのも結構なことですが、その自由を選択した場合、それに伴う責任を負うべきです。
つまり、打たない自由を選択したのであれば、万一コロナに感染しても医療サービスを受けるのは、打てない人と打った人の後に甘んじるべきです。
現在のように重症者がオーバーフローしている状態では、同程度の症状の場合どの重症者を救うかという判断を迫られることになります。
その際は、打てない人と打った人を優先すべきです。
もちろん現時点ではワクチン打ちたくても打てない状況で感染爆発が起きているので、今すぐ適用すべきということではありません。
希望者全員にワクチンが行き渡る状態になった時点で、そういう施策を取るべきです。
ワクチン打った人は接種証明、打てない人は医師の診断書で判別が可能です。
■出口戦略はなくなり、withコロナ戦略
デルタ株出現によりワクチン接種者でも、他者へ感染させるリスクが高くなりました。
つまり、コロナがなかった頃のマスクなしの状態には当分戻れないだろうということです。
コロナとともに社会活動をしていくしかありません。
だとすれば、健常な人々はあまねくワクチン接種をし、打てない人たちを守り、医療キャパを確保し、不幸にも感染した人達が万全の治療を受けられるようにするしかありません。
これ以外に自粛や緊急事態宣言をやめ経済活動を再開する手段はないのではないでしょうか?
打たない自由を主張する人たちは、他者を危険に晒すことに加え、どうやって社会を再始動させるのか、その方法を説明すべきです。
まあ、できないでしょうけど。