■日本のPCR検査数はすごく少ない
厚労省のデータによるとPCR検査数の累計は9821743人で全人口比7.8%に過ぎません。(人口は総務省統計局3月1日概算値1億2548万人を使用)
これに対しアメリカの場合は、総人口3億3260万人(20年人口動態分析の中央値)に対しPCR検査数は累計4億681万7288人と、全人口比122%です。
■アメリカ並みのPCR検査をすると感染者数はどのくらい増えるか?
感染者数累計は日本が499107人、アメリカが31151904人となっており、PCR検査数に対する感染者数の割合(陽性率)は日本が5.1%、アメリカが7.8%となります。
この陽性率のまま、アメリカ並みのPCR検査を実施したとすると、感染者数は約780万人となります。
この値はフランスを抜いて世界第4位の患者数になります。
もちろん各国のPCR検査の実施率はバラバラですし、陽性率が検査数を増やしても変わらないと仮定してるのもやや無理があります。
それでも日本の感染者の実数は発表されている50万人よりは遥かに多い(二桁くらい)はずです。
フランスのPCR検査数も調べたところ、69627924件で陽性率は7%でした。
フランスの総人口は6706万だそうですから、PCR検査実施率は、104%とやはり日本の13倍です。
■日本の感染対策は大したことない
つまり、そういうことです。
感染者数が少ないのは単にPCR検査数が少ないから。
意地悪い見方をすると、見かけの感染者数を少なくすることで、感染対策の遅さ、まずさをカモフラージュしてたんじゃないか?とも思えてしまいます。
もちろんPCR検査を闇雲に増やしても現場がオーバーフローするだけだという言い分も多少理解できます。
感染初期ならね。
未だに対応できないの?
アメリカができてるのに?
■ワクチン接種を急ぐしかない
感染者数が増えたら自粛要請を繰り返し先が見えない中、急がれるのはワクチン接種であることは明白です。
やっと12日から高齢者の接種が始まるようですが、なぜこんなにのんびりしてるんでしょうか?
厚労省によると医療従事者向け接種は2月17日、65歳以上の高齢者向け接種が4月12日から始まり、6月末までには高齢者全員必要数を確保可能とのこと(接種完了ではない)。
でもこの後の確保数は不明なままです。
アメリカのペースと比べると、アメリカでは12月14日から接種スタート。
州ごとに接種スピードが異なるので、オハイオ州を例にとると、
1月19日80歳以上、1月25日75歳以上、2月8日65歳以上、3月11日50歳以上、3月19日40歳以上、3月29日全年齢(16歳以上)が対象になってます。
右肩上がりに接種ペースが上がっているのがわかります。
接種開始から3か月半で全年齢対象になってます。
日本の接種開始から3か月半というと、5月末。
すでに達成不可能です。もちろんワクチン生産国のアメリカ並みは無理なんでしょう。
でも、目途も立たないってどういうこと??
ファイザーとはすでに契約済みなので、いつまでにどのくらいの数量確保するかは契約に入っているはず。
報道によると1月20日に年内1億4400万回分の供給契約を結んでいます。(二回接種なので7200万人分)
でも、何月にいくつが不明で、どうやら昨年7月の基本合意の6月末までに6000万人は達成不可能になったようです。
なにやってんだか・・・
ワクチン接種の進度が、人命にとっても経済にとっても文字通り死活問題だということを理解してないんでしょうか?
■責任者は責任を取るべき
日経サイトによる人口100人当たりの累計接種回数を見ると、
1位イスラエル、2位UAE、3位チリとなってます。(アメリカは5位)
上位3国はワクチン生産国じゃないですよね。
イスラエルの人口100人当たりの累計接種回数は日本の100倍です。
なぜ彼らはワクチンを確保でき、日本はできないのでしょうか?
彼らの国は人口が少ないから?
んじゃ、人口が2億1千万いて、国土が広くて対応が大変なブラジルは?
感染対策がお粗末で名高いブラジルでさえも日本の9.6倍です。
日本が圧倒的に出遅れているのがよくわかります。
この圧倒的な遅れが、人命と経済の損失にダイレクトにつながるのですから、
ワクチン確保と接種の担当責任者は、公の場に出てきて説明責任を果たしたうえで、遅れの責任を取るべきです。
日本は世界有数の無能な官僚の多い国ではないでしょうか?厚労省だけ?
あまりにお粗末。