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彼の顔が鼻先まで来たところで、瞳を閉じる。
胸の鼓動が激しく、彼に聞こえてしまうんじゃないかと、よけいにドキドキする。
乳首も細かく震えてきたわ。
特に左の乳首だけ・・・
笑点のメロディとともに・・・


「あっ、電話」


ブラウスの胸ポケットに入れてあった携帯が着信してる。
「ごめんなさい。ちょっと待って・・・」
彼に背中を向け、ディスプレイを見ると、あの小僧!
どこまで私の邪魔をする気なのよ!


「なによ!」
「先生!助けて」
「何時だと思ってるのっ!いいところなのよっ!いいかげんにしなさいっ!」


通話を切り、パンツのヒップポケットに捻じ込む。
なんで丁度いいところで電話を掛けてくるのよ。
もしかして、私の体のどこかに盗聴器をセットしてたりして。
盗聴器が無いか全身をパンパンしてると、彼が後ろから体をそっと密着してくる。
「あん」
おしりに細かい振動を感じるわ。
えっ、いきなりバイブ?


「ちゃんちゃらすちゃらら、すっちゃんちゃ~ん。パフっ」

また、笑点のテーマ。

ヒップポケットに入れた携帯を取り出す。

「小僧!いいかげんにしなさい!」
「・・・あの・・・先生?」

聞こえてきたのは女性の声。


「えっ、もしもし、どちら様です?」
「夜分遅く申し訳ございません。マリの母です」
「あっ、マリちゃんのママ!すいません、あの、あの、小僧が久しぶりのチャンスで笑点のメロディが・・・」
しどろもどろになる。

「先生、あの、すみません、マリが置手紙を残して家を出て行ったみたいなんです」
「えっ、家出ですか?」
「駆け落ちすると書いてあります。カズヤくんと一緒みたいです」
 
駆け落ち?
小僧と一緒?
さっきの電話・・・
 
何やってんのよ、あいつら!