長野に生息している、やさぐれ主婦でございます。
こうしてみると、ペットを飼っている人のなんと多いことか。
ワンちゃん、猫ちゃん、魚、鳥、爬虫類、昆虫・・・えーっと、まだあったかな。
どのペットも飼い主を慰め、元気づけ、日々の暮らしを楽しくさせてくれるのだろう。
私は、と言うと、デカいペットが一匹。
今、ソファーの上でゴロリと寝そべっている。
コイツは私を癒やしてはくれない。
それどころか、散らかすわ噛みつくわ、オレが神だと言わんばかりの横柄な態度をとるのだ。
食事の後寝そべって、腹をポリポリ掻いている様はまるでオヤジカンガルー。
いつもほぼテレビをみているか、スマホでゲームをしている。
そう、このペットの名前は”ハイグウシャ”という。
だがこのペットは、癒やしにはならないが金を稼いでくれる。ゴミ出しをしてくれる。パソコンの不調を直してくれる。
・・・と、このくらいは持ち上げておこう。
私だって動物は大好きだ。ワンちゃんも猫ちゃんも飼いたい。
テレビに、子犬や子猫の映像が映ろうものなら、「が、がわいい~~。抱っごじだい~~!。」と、変態じみた萌え方をする。
だったらいっそ飼ってしまえばいいのに、と思うのだが。
だけど私には自信が無い、そのコの命を預かる勇気が無いのだ。
今、一匹いるペットの世話で精一杯。
”パピーウォーカー” というボランティアがあるそうだ。
盲導犬として訓練される犬の、幼少期の一年間だけお世話をする。
それもいいな。可愛い盛りのひとときを一緒に過ごせるなんて・・。
だがそれをするのには審査がある。
人間が大好きなコになるように絶対怒ってはいけないらしい。
何をされても怒ってはいけないのか・・・う~ん。
「おいコラ、ソファーかじって中身出してんじゃねぇ。 それは食いモンじゃねーぞ、ローソクだ。ばか、パソコンの上でおしっこするな!
描いたばかりの絵の上でガリガリやるなぁっ!」
はぁ・・・想像するだけで疲れてきた。
やっぱり無理だ。
でも、嬉しさ丸出しで駆けてきてベロベロしたり、膝の上に乗ってきたり、可愛いんだろうな。
ハイグウシャが私の一人コントを見ていて、 「ペットは飼い主に似るって言うからな。
飲んべえの犬になっちまう。」
――そうか、コイツにも似るだろうから、ダラダラ、ゴロゴロ、ぐうたら、酒好きのロクでもない
犬になってしまうのか。――――...
でも、でもいつか私も死ぬ前に、一度は可愛い動物と暮らしてみたい。
ひそかな願いだ。
アクリル絵の具で描きました。キーボックスです。