『父のウォーキングに隠された私への「秘密」』
父は43歳。お腹がポニョッとしてきました(笑)。なんてバカにしていたら、半年前にウォーキングを始めたんです。以来、なんと毎日1時間半、一日も休まずに実行しているんですよ。
今年の9月上旬も、外は激しい雨なのに出かけようとしていたから、「そんなに痩せたいの?」と笑ったんです。すると真剣な顔で、「決めた事だから」って。
「一緒には来なくていいぞ。風邪でも引いて、咳が出たら大変だからな。お前も自分のために頑張りなさい。もうすぐなんだろ?」
なんて言いながら、雨の中へと消えていきました。
今はもう、咳くらい大丈夫なのに。でも確かに、私には絶対に休めないイベントが迫っていました。
AKB48の「じゃんけん大会」です。勝ち上がればシングル曲の選抜メンバーになれる。年に一度のお祭りに、私は賭けていました。
AKB48に入った当時はまだ中学2年生でした。今は17歳。いつの間にか、4年半も経っています。
けれど、選抜メンバーに入れたのは2作品のみで、ここ2年半は名前を呼ばれることもありませんでした。でも、今回は違う。私にもチャンスがあるんです!
父だって、自分のために頑張っているんだ。私だって頑張らなくちゃ。
そして迎えた大会当日。衣装に袖を通すと、ファンからいただいた7個のお守りをおなかのポケットにしまいました。お守りのパワーをもらって、いざ勝負へ。
結果はなんと、5連勝の第2位!センターとなった篠田麻里子さんの隣で、私もMVに映れるんです!!
夢みたい———。
「お父さんの、いつものコースでいいか?」
数日後、私がウォーキングに付き合うと言うと、父がそう聞いてきました。
コースといっても近所なので、昔から知っている所ばかりでした。立ち寄った、三つの神社を除いては。
神社では「二重にご縁があるように」と、父が25円をお賽銭箱に投げ入れていました。そんな信心深い人だったっけ。やっぱり、普段のお仕事でも、いろいろ大変なんだろうな。
私も二礼二拍一礼を教えてもらって、神様に2位になれた報告をしました。
隣を向くと、まだ父が目を閉じています
「何をお祈りしていたの?」
やっと目を開けた父に尋ねました。すると、
「お礼をしていたんだよ」
え!?お礼って?
「CDが出るたび、れいながしょげているのを見ても、何もしてやれなかったから。せめて、神様にお願いしようって決めていたんだ」
父は毎日、三つの神社を回っては、私を選抜に復帰させてくださいと祈ってくれていたのです!自分のためじゃなかったんだ・・・。
「それと、お前の健康ね」
子供の頃、喘息だった私を、夜中に病院へ連れて行ったこともあったそうです。
私がAKB48に合格して、初めて選抜に入った時は、跳び上がって喜んでくれたっけ。なのに私、そのMVにはほとんど映っていなくて・・・。そしたら、「選ばれただけですごいよ」って励ましてくれた。父もショックだったはずなのに。
境内で気持ち良さそうに伸びをしている父を見ていたら、目の奥から熱いものが込みあげてきました。
父がくれた、見えない8個目のお守りに、心で「ありがとう」と言いました。

http://blog.livedoor.jp/deepspace009/archives/51984697.html























































































































































































































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