私は欲深い人間です。


それ故に自信をなくしやすいです。



認められたいという気持ちが強いから自信をなくしやすいのか、自信がないから認められたいのか。


自分のことなのに、答えは一向に見つかりません。




これは私の父の話です。


父は、とても優秀で、自信家で、大人になってもとにかく真っ直ぐ生きていく人です。


そんな父を私は心から尊敬しているし、羨ましいと心底思います。


父は私の頑張りを一切認めないわけではありません。


ただ、本人が高いレベルで常に何かを頑張ってきたからこそ、「頑張り」のハードルがとてもとても高いのです。


小さなことでも褒めてもらえることで自信がつく、というか、そういったことでしか自信をつけられない私とは相性が悪いのです。



私は高校時代うつ病を患い、勉強もほとんど出来ず卒業してしまいました。


しかし、ここ最近、失った高校時代を取り戻すように、勉強をしたくなり、毎日英単語を覚えるようになりました。


それと同時に、大学受験をしたいと思うようにもなりました。


現在、専門学校に通い、アルバイトも両立できるようになるまで回復しました。


「自分は何者になるのか?」


それを追い求めた一つの結論が大学受験でした。


私にとっては、それを考えられるようになっただけでも本当に、本当に大きな一歩だったんです。


毎日コツコツ何かを積み重ねること。


これも、以前の私には絶対にできなかったことです。


でも、できるようになった。


毎日順調に英単語を覚えていました。


私は父に覚えた英単語を見せました。


「見て、毎日英単語を覚えることにしたの」と。


それを見た父は一言、


「そんなんじゃ足りないよ」


あぁまたこれか、と思いました。


一言目には否定。


父は昔からそうでした。


父だけじゃない、父の兄弟もでした。


「凄いね」「偉いね」「頑張ってるね」


一言だけでも良かった。


私のケツイを、肯定して欲しかった。


こんなことは慣れているはずなのに、今回は私の心に重くのしかかるようでした。


誰かに認めてもらいたいから、こんなことをしているのではない。

全くもって、自分のためだと。


なのにどうしてこんなに悲しくなるんだろう?


自分を肯定できない人間が、人に肯定してもらえるわけがないと、


そういうことでしょうか?


じゃあ私はいつになったら、自分を肯定できるのでしょう?


あといくつ英単語を覚えれば、父に褒めてもらえるのでしょうか?