前回お肌にウレタンクリアをのせるという
美容外科手術の結果、
見事若返りを果たしたレイダックカーボン。

今回は抜いたヘッドの圧入から行います(-_-)

言わずもがなですが、
真似される方は自己責任でお願いいたしますm(_ _)m

我が家に転がっていた専用工具で、
ヘッドパーツをにゅる~っと
フレームに押し込んでいきます。


上下からしっかりとチカラを込めて締め上げます。
この際フレームに、
「お前の目的はなんだ!」
「そろそろ吐くになったか!?」などと
声を掛けてあげましょう。
言霊のチカラで剛性が向上するとのことです(-_-)

事後。
逆光でなんだか神々しい感じに(;´Д`)


話逸れるんですけど、
フレームのフェイシング、
これ、要ります???

あくまで個人の意見として聞いてください。
僕は絶対必要というワケではないと
考えてます。
今回はクリア塗装、
しかもかなり厚く塗ったわけですが、
圧入して明らかに不均衡が生じてる、
ヘッドの回転が重い、といった不具合はありません。
塗装の厚さごときで回転系ダメになる、
そんなヤワな乗り物ではないと思います、自転車って。
(というか、はじめにヘッド抜いた時点でも
クリアがのったまんまだった)

そもそもフェイスカットや
タップかけないといけないフレームって、
近現代の基準からすりゃ溶接時の歪みが出たまんまの不良品。

けれど大昔はそれでビルダーが出荷するのがふつうだった。
フェイスカットから芯だしまで、
なにからなにまでぜ~んぶ
メカニック任せだったとなにかで
読み聞きした覚えがあります。
ショップがフェイスカットするのって、
その名残なのかなって思います。

現代において仮に
フェイスカットの類が必要なフレームが
出てきたとしたら、それは製造主は修正せず、
何食わぬ顔して出荷したワケです。

ならばきっとほかにも修正せんとあかん場所、
あるんとちがうやろか、
ひょっとしてフレームの芯出てへんかもと
疑うべきちゃうか、ってのが僕個人の意見です。

フェイシング諸々やってますって
アナウンスするお店はたくさんありますけど、
併せてフレームの芯もしっかりチェックしてますよって
謳ってるお店は少ない気がします。
ひょっとしてできないのだろうか。
それとも当たり前すぎてHPに載せてない?
これについてどうなんだろう。教えてエラい人。
(実際、某プロショップはフレーム切削もろもろできるが
フレームセンター出てるかどうかチェックする方法は
一ミリも知らないらしいと知りビックリした汗
なんでなんだ、ふつう逆だろ汗)


話を元に戻して、さあできあがり。
ロゴは横向けるのがワイのジャスティス。


フレームセット完成です。
ホントはフォークもクリアの再塗装すべきだと
思うんですけど、めんどくささに負けました。
気になるようであれば後日またやります。

続くレストアメニューはこちら。


Scottのエクストリームバーです。
多くの人がナンジャコリャなはず。
世代的に僕から下になると絶対知らない。
うんちくを語り出すととまらないので割愛。
グレッグレモンの伝説および
自転車のエアロ化を語るうえで欠かせない、
たいへん貴重な歴史的逸品。
ありがたいことに数年前譲って頂きました。
今回使わせて頂きます。
本当にありがとうございます。
この場にて改めてお礼申し上げますm(_ _)m

で、このエクストリームバー。
なにをどうレストアするのかというと、
パーツの欠品なんですね。
クランプ径なんと実測値24.0mm。
適合するステムがなーい。
(スレッドステムは26.0mm、25.4mmの2サイズのみ)
それもそのはず、本来コイツには
ステンレスのシムが付属します。
それで26.0mmのクランプ径でした。
ないのならクランプできないって?
物資の不足について名将山本五十六は
こう話したと伝わっております。

ないのなら 自作しようず ホトトギス(-_-)

シムの制作は空き缶やブリキを利用する方法が
よく知られていますが、今回はそれじゃ
全然足りないから板から切り出します。


今回は26.0mmのクランプ径に対する不足分、
-2.0mmを補うため、この厚さに。


ノコはいらないです。
金属バサミでふつうに切れる。
僕はマルチスニップで切りました。
スニップは本当に万能で、
バーテープからなにから切るなら全部これ。
工具箱に入れておくと自転車のみならず、
日用でもマルチに使えて便利ですぜ。

で。切り出したらやすって面取りして……


手でパイプに合わせて曲げます。
それだけだと上の画像の如く曲げ面に
大小の凹凸ができちゃうので


バイスパッドを装着した万力で
挟む→緩める→場所を変える→挟む

を全周繰り返します。この際、プラハンで
軽くコチコチ叩きながら行うとベネ。


できました。カッチリクランプ出来てます。


はみ出したシムが景色になって、
なかなかかっこいい見た目に。
ふつうにクランプするより乙に仕上がりました。

さて、あとは組むだけ。パーツも揃ってるし、
すぐにできるじゃろ……と思っていたら、
のちのちまったく予想だにしないところで

めっっっちゃくちゃ苦労するハメに(;´Д`)

あやうく今回のレストア自体、
頓挫するところでした汗

このエクストリームバー、
クセがあるのは見た目だけではありませんでした^^;