私は現役介護士で、また、ケアビューティストとしての活動をしている。ケアビューティストとは美容を取り入れたレクリエーションや個別施術を行い心身のケアを施すスペシャリストのこと。
介護士歴10年の間でこの業界には「キラキラ」「ワクワク」「ドキドキ」=「トキメキ」が少ないと常に感じていた。人間にとって整容し、身なりを整えて、時には少しだけ背伸びしたオシャレをし他者とコミュニケーションを取ることほど老化や認知症予防に最適な方法は無いとも言えるだろう。
しかし、どうだろうか。実際の介護施設で果たしてそれらが出来きている施設はどのくらいあるのだろうか?
まだまだ、それらを意識した施設は少ないと思う。

施設に入る事は家族にとっても本人にとってもとてもいい事だと思う。しかし、「施設に入ったら終わり」と世間では言われてしまうくらい実際は入所後に認知症が急激に進んだり、身体機能が著しく下降したりしてしまう。
その原因の一つになっているのが、「トキメキ不足」だと私は考えた。

入所暮らしの中「トキメキ不足」に陥ってしまう原因は、もちろん、施設が悪いわけでも、スタッフの努力不足でもない。ただ「トキメキ不足」を補えるだけの専門知識を持ち合わせた人員がいないという事。そして、近年まで介護業界では個性を押さえつけたり、集団生活の中で僻みあったりする喧嘩や泥棒、誤飲、貧富の差などのトラブルを抑えるため「トキメキ」の部分は必要ないとされていたことが考えられる。
しかし、現代の介護業界ではその認識が変わりつつある。
「心の豊かさ、個性の重要性、自己決定、予防医学、薬に頼らない介護」の重要性が多方面から言われるようになってきた。

ケアビューティストの仕事は福祉業界における
「トキメキ不足」を補うための専門職である。

「介護美容」と呼ばれる分野で「化粧療法」の一種。
化粧療法とは、気分が上向きになったり、自信を持てるようになったり、リラックス効果、筋力維持、向上効果、脳への刺激、活性酸素の増加を防ぐ酵素の活性上昇(老化防止ホルモンが増える)口腔機能の向上などに効果が期待できる。私はこの方法を用いて、シニア世代はもちろん、そこに関わるご家族様やスタッフ様にも、もっとキラキラした笑顔で溢れ、素敵な暮らしをする方を増やしたい、いくつになっても「トキメキ」を忘れないず健康寿命を伸ばして欲しいと活動している。

2025年を境に介護を受ける人、それを支える年代の人のバランスは崩れていくだろう。
そして、もっと介護の常識が変わっていくだろう。
そこに、きちんとした多方面の専門職を取り入れている施設とそうでない施設では明らかな差が出てくると私は確信している。