鈴蘭  63 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「あれはなんでしょうか
お父さん?見えてますか」

「んっどれだ?」

母親が何気に海辺を見つめているとき
遠くから無数の船団が
こちらに近づくのが徐々に
見えてくる。
都の外れとは言え
海岸沿いに立つ宿なのである
それが幸いしたのか
よく船団が見通せる場所である。

「あれは・・・ウンス!!
父上様、母上様俺の背に」

ヨンは直ぐ様湯殿から
上がらせ、その背に囲う。
濡れた衣が肌にひったりと
張り付き身体の線が露なウンスは
誰にも見せる出来ぬが
親御殿相手ならいたしがたあるまい
半ば諦めの境地である。
そんな事より今は目の前に迫る
船団が先である。
敵か見方か…紅巾族を退け
王宮でも不穏な動きが見られる
とは耳にはしてはいなかったのだ。

「何奴・・・」

「ヨン?ヨンってば
聴いてる?」

ツンツンっと衣を引っ張るウンスに
我に返り振り向くと
ヨンは耳まで瞬時に朱色に染まる。

「ウンス…その姿はなりませぬ
胸元が露ではありませぬか…」

「いやいや、今そこ?
あの船団の筆頭に見えるのは
あの子よ。私があの時虫垂炎のオペ
したあの子…李成桂よ」

「ウンスは見えておるのか?」

「見えるわ。私の患者さんだし
患者の顔は覚えるのが得意なのよ」

「・・・ならば
何故都に?あの物々しい船団は
何を意味しておるのだ・・・」

「分からないけど
敵じゃないかしらそうと分かれば
湯船に入っても構わないわよね。
凄い寒いから」

極寒の地である高麗はこの時節は
身悶えする寒さであり
濡れたままでは流石に堪える寒さだ。

「すまない。なれど・・・」

「大丈夫だってば。
あの子は私に恩義があるんだから
無茶なことはしないはずよ」

「・・・ウンスや…李成桂って
あの李成桂?朝鮮王朝の建国者で
太祖の李成桂?貴女は太祖にまで
関わっていたの?」

「そうなんだけどね・・・
後々ゆっくり話すから
今は温泉を楽しみましょう」

両親は目を白黒させながら
驚きの表情を浮かべながら
ウンスに問うのである。
今の祖国の礎を築いたとも言われて
いる李成桂に関わりがあったとは
我が娘ながら驚く限りである。

それから暫くは
湯殿に浸かりながらあれやこれやと
話は尽きないが、夕げの支度が
整い呼びに来た中居の後をついて
行くと贅の限りを尽くした膳が
並んでいたのである。
海岸沿いと言うだけあって
新鮮な魚を始めは菜っ葉やら果物
やらと汁ものは新鮮な魚から
出汁を取った海鮮汁であった。

「わぁ~美味しそう。
貴方もアボジもオモニも
ユヌお爺さんも頂きましょう
あ、すみませんが中居さん?
ヨンジュンさん
呼んで貰えるか?
それと女将さんも」

「はぃ?女将はわたしめで
ございますが…ヨンジュンが
何か粗相を致しましたですかね」

「えっ?いや、女将さんでしたか
大変失礼しました。
ヨンジュンさんとは遠い親戚に
あたるんです。
ですから、滅多に会えないもので
今宵はちょっとお借り出来ればと
思いまして…お願い出来ませんか?」

「左様でございましたか
私はあの子がてっきりご迷惑を
おかけしたものとばかり・・・
えぇ、構いませんとも
呼んでまいりますね」

女将に訳を話し
ヨンジュンを呼んでもらうウンス
だったが、ヨンジュンが手に持つ
未來の史実書には驚く真実が
記されていたのであった。


・・・・・

皆様こんにちは。

寒い!なんだこの寒さは!
雪こそ降ってはいませんが
寒い!これしか言葉がありません。
雪国の方は知っての通り
雪が積もれば以外に暖かいですよね
内地は雪が余り降らないから
余計に寒く感じます。
そう思うのは私だけ?
これも年のせい?

コロナ感染者が凄い数に
なってまいりました~。
感染リスクが高い昨今
自宅でじっと我慢の子とは
いかない・・・仕事に買い物
最低限の外出が必要ですが
皆様も手洗いうがいを忘れる
ことなく、乗り越えて参りましょう


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