鈴蘭  34 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「叔母上!何用か?
開けずともよいではないか」

「ゴッホン。戯けが!皆が夜通し
待っておるのじゃ、はよう
せぬか!」

わざとらしい咳払いをひとつ
落とし、叔母は戸口をがらりっと開き
その瞳を見開き渇を入れる。
なれど二人が醸し出す色艶に
「おっ!首尾は上々と見える」
そんな事を胸の内で思いながらも。

「母上殿…参りましょうぞ
甥も直に参りますゆえ・・・」

閨の様子をくみ取り叔母は
ウンス母を促し客間へと
さっさと戻って行くのであった。

「・・・叔母上忝ない」

咄嗟の事で
衣も羽織るだけが精一杯のヨン。
鍛え上げられた胸板が露に
なっていた・・・。
ウンスと言えば布団に潜り込み
寝たふりを決め込んでは
いたのだが・・・。
急ぎ飛び起き、ヨンの手を借り
どうにか着替えると
客間へと向かうのである。

二人が目にした光景はひどいありさま
であった。

「すっごい事になって・・・」

「ああ、そのようだな。
お前ら!起きぬか!!」

「「!!!」」

ヨンがお前らっと呼ぶのは
仲間いや家族と言えるいくつもの
戦場を乗り越えた 迂達赤である。

チュンソク、トクマン、チョモ
テマンらと、典医寺のトギの姿も
見える。
床に雑魚寝の状態であった。
ウンスの両親はと言うと
隅っこの方で寄り添い苦笑いを
浮かべていたのである。

「皆、夜通し飲みあかし
お前らの婚儀を祝ってくれて
おったのだ…当の本人らは
閨にこもり知らぬであったで
あろうがの」

「知っておったが・・・」

「大護軍…お、お邪魔致して
おりました・・・某としたことが
不覚にも眠ってしまったようです
こいつらを監視するべき立場に
あります某が・・・情けなや」

ヨンの激に
むくりと起き上がったチュンソクが
申し訳なさそうにそう呟く。
腰に手を添えられ真新しい衣に
袖を通したウンスが・・・。

「私もアボジやオモニや
み~んなとお酒飲みたかったなぁ」

「・・・されど・・・」

「ウンス?今夜もあるじゃないの
私たちもあと一週間はお邪魔する
つもりだし、ヨン君構わないかしら」

「一週間と言わずお気のすむまま
御滞在下さればと願ってやみませぬ
ウンスも寂しがりましょう」

「ふふふっ…ありがとう。
でも私たちも生活があるから
それにやらなければならないこと
もあるからね」

「・・・寂しくなるけど
お爺さんのこと調べてくれる
のよね…半年ほど立てば
呼びに行かせて貰うから
電話も出来ないけど・・・
私は大丈夫よ…ヨンのそばで
暮らしていきます。
だから心配しないで…」

「・・・ウンス・・・」

笑みを浮かべそう言っては
みたものの・・・その寂しさは
計り知れないであろうと
ヨンはすぐさまその手をぎゅっと
握りしめその名を呼ぶのであった。

「うん、うん、ありがと・・・
泣かないわよ。今までと違い
いつでも会えるんだし・・・」

「そうじゃ!!ウンス?
今宵はマンボの店でも繰り出さぬか
高麗いちのクッパを親御殿にも
食して頂きたいと思うが
どうじゃ?」

叔母の名案に沈み掛けた
ウンスの気持ちが上昇し
パッと瞳を見開きこくこくっと
頷きながら叔母の所まで
掛けよりその手を握り約束をする。

「叔母様、お役目が終わったら
今日もきて頂けるんですね。
約束ですよ。
ヤクソク トジャンチッコ ポクサー」

意味が分かるのはウンスの両親だけ
端の者は口をあんぐり開け
ただ見つめているだけであった。


・・・・・

ヤクソク トジャンチッコ ポクサー
とは、約束、印鑑、コピーの意味だ
そうです。手の仕草も載ってましたが
説明しきれません。笑

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