天の川に願いをこめて | シンイ二次小説でんべのブログ

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「今日はね…私の世では
一年に一度だけ許された恋人同士が
会えるとっても大事な日なの
貴方と私はまだ恋人同士とは
言えないけど、あと少し…そうね~
2ヶ月くらいで天門が開く計算なのよ
今度こそ貴方の元にたどり着くと
信じているわ、『強い想いが縁を
結ぶ』そう信じているのよ
ふふふっ」

その当時は護軍であった
チェ・ヨンと、ウンスの世である
天界と言われた世に見入られ
その架け橋であると言われた
天門と呼ばれる場へキ・チョルに
無理やり引きずられながらも
単身天門をくぐりその戦いで
生死も分からないチェ・ヨンの身を
案じ、以前の職場であった
病院に駆け込み思い付く限りの
器具や薬を鞄に詰め込み
再び天門をくぐったのだが
行き着いた先はチェ・ヨンの世から
百年前と予測される時代であった。

古ぼけた庵に身を寄せ
懸命にひとり生き抜いた
その窓から、天の川をぼ~っと
眺めていたのである。

「空気が清んでいるから
天の川がよく見えるわ、貴方にも
見えているのかしら??
それともどこかで戦してる??
怪我なんてしないでよ
貴方の主治医は私なんだから
・・・ね!」

「おや、今日も空を眺めていらした
のですか?」

「ふふふっ…見つかっちゃった」

「ウンス先生にはずっとこちらに
居て欲しいと思っておりましたが
やはり恋慕う殿方にはかないませんな
がっははは」

豪快に笑うこの男、ウンスが
この一年弱世話になった爺様であ
る。名は墨(ボク)
裕福な家庭ではなかったが
昨年の晩秋頃に行き倒れに
なりかけていたウンスを放って
おくことが出来ず村の衆の手を借り
己の庵まで運んできたのである。
ウンスの意識が回復し
「医員なのよ、私」その言葉と
人となりをしばらく見守っていた
墨ではあったが、庵をウンスの
住みかに与え、細々と村の衆を
診てもらうことにしたのである。
ここは蒙古の地であり
ウンスに言わせれば敵地なのである。
兵士が折々に見回りに姿を見せる
ときは、ウンスと己の妻子を
森林に隠し、独り身であると
つらぬいてきたのである。
だが、噂が噂を呼びそれも
限界をむかえようとしていた。
墨に倅がいなかったのが
不幸中の幸いだったのかも
知れないが…。

「暑いじゃろう??
井戸水で冷やした瓜じゃが
食うか?」

「うん、食べるありがとうアボジ」

ウンスもアボジと呼びすっかり
慣れ親しんでいたが、やはり
自身の居場所は、百年後のヨンの
隣しかないと心に決めていたので
ある。

もぐもぐっと瓜を口に放り込む
ウンスを肉親のような眼差しで
見つめる墨…そこへ緊張が
走る出来事が起こるのであった。

・・・・・・

いつものように天門近くにある
大樹の根本に腰を降ろすヨン。
ウンスが忽然と姿を消し四年の
月日が流れようとしていた。
「必ずやお戻りくださる」っと
信じて疑わないヨンではあったが
戦ばかりのこの地より
まばゆいばかりに、光溢れた
天界で、親御殿と穏やかに
暮らしているのならば
それもよかろうと思うように
なっていたのかも知れない。

「テ、大護軍、なんがか嫌な
匂いがします。敵とかそんなんじゃ
ないけど」

「テマン、お前も感じかた?」

「は、はい!」

十代半ばまで、ほぼ森林で暮らし
野生的な感に優れているテマン
ヨンの頭上からそう声がかかる。

その時!!
「ごぅごぅ~~」っと
渦と風が舞い大樹の根本に
大きな穴が開いたのである。
      
間一髪後方に飛びはね
難を免れたヨン、その時
「ぎゃっっっゃ~~~」と甲高い
おなごの悲鳴が辺りに響き
それが恋慕い、待ち焦がれて
いたウンスの声なのか
分からないまま咄嗟にその開いた
穴に飛び込んだのであった。

「ん?ここは…」

少し先に、複数の兵士が
おなご担ぎ上げ茂みに連れ込もうと
していた姿が目の端に
とらえることが出来たのである。
ちらりと見え隠れするその気配に
黒曜石ような眼が見開か
されるとともに身体が宙を舞った。

内功に優れてたヨンの事
軽功を瞬時に纏ったと思われる。
その横を平行し、滑走するのは
テマンである。
仲間であり、家族でもある迂達赤
の中にもヨンの軽功にはついてこれる
強者はいない。

「医仙です!!」

「イムジャ~~~!!」

あうんの呼吸で二人は
兵士らのそば瞬時にたどり着く。

蒙古の兵士らは
総勢二十名ほどで月に一度ほど
村を見回り手頃なおなごを
拐っては慰みものにし、時には
殺め、時には手元におき
そばめとしまるで妓生の真似事を
させてきたのである。

「離さぬか!!」

「あんっ誰だお前は
邪魔をするな、これから
このおなごを・・・へへへっ
お、後から回してやるから
おとなしく待っておけや
まぁ~この人数だからな
この頃にはおなごがどうなってるか
保証はないけどな」

その言葉に
ヨンの中で何かがぷつんっと切れた。
みるみるうちに指先から
内功が溢れだし、その身体を覆う。
それはまさしくこの世のものとは
思われない形相に相応しい
そうテマンでさえ思えたのである。

かつての師匠から譲り受けた
鬼剣を鞘から音もなく抜くと
手当たり次第斬って捨てる。
「ぐっっ」と声にならぬ声を
あげ事絶える兵士ら。

「き、貴様!何をしやがる!
我々蒙古の兵士に刃を向けるとは
いい度胸、売られた喧嘩は倍にして
返してやるぜ!」

どうやら末端の兵士にも
ボス的な存在がいる模様であり
その男がかな切り声を発する。



・・・・・・・

皆様こんにちは
お久しぶりです。
七夕にちなみ
「天の川に願いをこめて」
を、描いてみましたが
一話完結しませんでした~~びっくり
ごめんなさい~~ショボーンショボーンショボーン
続きはいつになるのか
わかりませんが
必ず完結させますね
お待ちくださいませ。

それと先日告知しました
オフ会ですが
9月22日、日曜日
午前中から午後にかけて
三時間くらい開催しようと
思います。
待ち合わせ場所は京都駅
約2ヶ月先の開催ですが
日曜と言うこともあり
旦那様のお許しを早めに
頂き、お子様の預け先も
考えて頂きたい為、発表致しました
雨天決行、ただし台風の季節に
なると思われる為その時は
順延致します。
消費税が上がる前になんとしても
開催したいと思います。
お一人様三千円の予定です。
また日にちが近くなりましたら
告知しますね。

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