木春菊  [偕老同穴] 証 86 | シンイ二次小説でんべのブログ

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あれからウンスは、馬鹿なことは
試さすヨンと二人、希ではあるが
兵舎と 典医寺離れていても
会話をする程度に留めていた
不思議と、ヨンと話すときはウンスの
身体に異変は起きる事はなかった

夏が終わろうとしていたある日
チュンソクの屋敷が完成したと
ウンスの耳に届く

「まあ…嬉しい、媒酌人張り切らなきゃ
お腹もちょっぴり目立つけど、緩めの
衣があるかしら…」

珍しく一人暇を賜り、屋敷でひまを持て
余していた。そこに飛び込んできた
嬉しい知らせ…

チュンソクの新居は、重厚な屋敷が
並ぶ一角の端に構えた
ヨンやウンスの屋敷からは
離れてはいたが、十分行き来のできる
距離である

「物件みて回るのも好きなのよね
早くお招きしてくれないかしら…
一人でも行きたいくらいよ…ふふふ」

ウンスはエギョンが小耳に挟んだ
チュンソクの屋敷完成の話を
瞳を輝かせ聞いている

「そっか…もうチュンソクさんも
お嫁さんを貰うのね…でもサムさんとなら
きっと笑顔の絶えない家庭になりそうね
私に負けないくらい楽しい人だし
思いやりもあって、裏表のない
まっすぐな人だもの」

「そうでございますね…噂好きの
どこぞの奥方様とは、違いますね」

「まぁ…エギョンも言うようになった
ものね…ふふふ」

「はい、私どもは恵まれております
過分なまでの報酬を頂け、旦那様も
奥方様も、気に掛けて頂き・・・」

「あら、当たり前じゃない?
私は、使用人なんて思ったこと一度も
ないわよ…みんな家族じゃない
食事でも毎日一緒に食べたいけど
特別な日以外は、エギョンが
頑として言い張るじゃない?
だから…仕方なく引いてるけど…」

「はあ・・・」

エギョンは、やはり使用人たるもの
一線を引くべきと、慶事の席以外は
膳をともにすることはなかった


「ウンス様--」

「あら…噂をすればよ、サムさんの声じゃ
ないかしら…」

「そのようでございますね、こちらに
お通ししても?」

「ええ、お通ししてちょうだい」


「ウンス様・・」

「サムさん、いらっしゃいどうぞ
お掛けになって・・ふふふ
チュンソクさんは王宮よね…今日
暇を賜りひましてたのよ…屋敷完成した
んでしょう?どんな感じ」

ウンスは瞳を輝かせ、サムに問う



一方兵舎では…

「大護軍…少しばかり耳をお貸し
頂けたらと」

「ん?言ってみろ」

ヨンは私室で、地方から上がる
上申書に目を通し纏めていた
それを閉じ傍らに立つチュンソクに
目を向ける

「屋敷が完成致してございます」

「ほう…ならばいつ頃、ともに
住まうつもりでおる?」

「秋口には婚儀を済ませ、その日よりと
思うております・・・以前お話した
見届け人と申しますか、媒酌人を
お頼みしても、よろしゅう
ございましょうか」

「長年に渡り、俺の背を守り
ともに修羅場をくぐったお前を
俺が祝わずして如何する…喜んで
引き受ける、あの方も喜ぶ筈
して、いろいろ物入りであろう
ちょっと待っておれ」

ヨンはそう呟くと、私室の隅に
無造作に積んである、禄の袋を二袋程
鷲掴みにすると、チュンソクに
放り投げる

「め、滅相もございませぬ、大護軍
大切な禄を、これ程頂く訳には、参り
ませぬ」

「俺には使い道のない禄だったが
あの方が戻られ、幾分減ってはおるが
屋敷にも十分なだけある、案ずるな」

「・・それではお言葉に甘えとう
存じます」

「婚儀は寺か?」

「はっ、ご先祖様が眠る高円寺にて
段取りをつけましてございます…
・・・大護軍、婚儀にも参列して
下されば嬉しいのですが」

「そうか、二人とも王宮を空けるのは
ちと不味いが、なんとか策を練るゆえ
案ずることはない…で、日取りは
決めておるのか?」

「十四日後でございます…それで・・
迂達赤は参列は叶いませんので
屋敷の庭先をお借り出来ないかと
なにぶん…婚儀を済ませねば
手入れもできませぬ故・・・」

「承知した、だがあの方は身重故
無理はさせられぬ…それでもよいので
あればだが…」



※※※※※

高円寺は私が作りました…

記事では二週間後ですが
明日からチュンソクとサムの婚儀を
二話??描いて参ります
お付き合いの程、よろしく御願い
申し上げます

あ!今から宣言しておきます
モデルさんがいらっしゃるサムです
とても新婚初夜は描けませんので
悪しからずご了承下さいませ(汗)
(モデルさんから希望があれば別ですが)

でんべ


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