めぐり逢い永遠に(開院に向けて)24 | シンイ二次小説でんべのブログ

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二人は振り返りたい気持ちを
必死に堪え、胸を張り手をぎゅっと繋ぎ
天門の中へ身体を進めた
その背が語っていた・・
まためぐり逢えるから
絆は永遠に続くから安心してと・・・
そして居るべき場所へと強い想いを
胸に抱いて・・





皆がじっと見つめ見守る中で
天門の渦が徐々に大きくなり
人影が見えて来た

兄貴、姉さん・・・

そう叫びながらテマンが駆け寄る
ヨンは微笑みテマンの頭を
ぐちゃぐちゃに撫でてやる

無事に戻れたわね

ああ・・

二人は見つめ合い微笑みを交わす
そしてチェ・ヨンの事は
敢えて話さなかった
これで良いんだと己に納得させる為に

チェ先生・・ウンス先生
どちらに行ってらしたのですか
心配しました・・

チュンソクは眉毛を八の字に下げ
情けない顔で二人に迫る

キ・チョルはどうなりました?
これは天門ですよね
記憶に有りました・・
皆も覚えがある筈・・・
チェ先生・・なんとか言って下さい

待て、慌てるなちょっと落ち着け

ヨンはチュンソクの肩に
手を置き宥める

先ずはキ・チョルなんだが・・

口を真一文字に結び言い澱むが
顔を上げ口を開いた

彼奴は死んだ・・・

それだけを伝えると
またぐっと口を閉じる
チュンソクがヨンの言葉に驚き
恐る恐る尋ねる

まさか・・・チェ先生が・・

いや、今の俺じゃない

・・・ん?
どう言う事ですか・・

トルベが横から口を挟む

どう言うこともそう言う事もない
今の俺じゃないこれが真実だ・・・
それ以上聞くな・・

そう呟くとトルベの頭を軽く叩いた
ヨンは語るつもりはない様に
ウンスには見えた…
なら自分も決して口には出さないと
改めて心に誓った・・

所で、どのくらい俺らが入って時間が
過ぎたんだ?
チュソクが腕時計を確認する

30分程です・・・

そうか…遅くなったな
気を付けて帰れ

待っていてくれてどうもありがとう

ウンスが軽く頭を下げると
ヨンも頭を下げた
納得はしてはいないが
ぞろぞろと帰って行く仲間達

テマン・・帰ろうか

ヨンは胸の内で思っていた
あの共の者はおそらくテマン
記憶には残っていないが
最後の最後まで共に過ごしたんだな
口にこそ出さないが
感謝の気持ちを込め
テマンに優しい眼差しを向け
大袈裟に両手で頭を撫でる

ど、どうしたの兄貴?

テマンは初めて受ける
ヨンの手荒い歓迎に戸惑う

いや、なんでもない・・帰ろう

ウンスと手を結び
テマンの肩に手を回し共に我が家へ
と向かうのであった・・・

















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