美紀と恵里は、まず体の柔らかさをまず、松元は調べた。

二人共に、体は柔らかかった。

そのため、まずは筋トレ、走り込みによった体づくりから始まった。

もちろん空手の基本中の基本であり、一発で相手をkoする意味でも有効な上段回し蹴りの練習、中段・下段の練習・強い蹴り、正確な蹴り、上手な蹴り、一撃必殺の蹴り・等のひたすら練習、

松元は、まず強い蹴りには三つの要因がある、 一つは体重を利用する、一つは瞬発力を利用する、そして、一つは貫通力をつける、と言う三つ。
これを十分にこなすにはバランスをとると言う事を要因の中に入れない、と言う練習方法をとることが必要であること。

つまり、バランスをまったく崩さないである程度水平にキックが出来る高さにある的をキックすること。

体全体の動き、キック足と同じ側の腕を反対方向に開くか、上段を防ぎ上段パンチが出来るように動かさないでするのかは道場によって変わってくるが、その時の足の方向が大切と言われていればそのとおりにして、軸足のひざの角度をどうするか、このひねりのタイミングはどうするか、というようなこと。 これは少なくとも20点ほどチェックしているのでそれを基本的な動きとして守ること。

キックに慣れる基本とその基本を使えるようにするために変化させるのは普通と考えているので、今回はあくまでも基本どおりにすることを念頭に入れて

1)体重を利用する
これは体重を乗せると言うことだが、今はまだやらないこと。

2)瞬発力を利用する
これは、キック足を床からどのようにして早く離れさせるか、どうやって足全体を早く上げるか、いつどうやって早く開かせるか、と言う事になるが、ロケットとして考えてみると、ライフルではなく、ライフルは瞬発力を出しているのは玉が銃から離れるときだけですね。 あとは「惰性」で 多くに人のパンチに威力がないのはパンチがあまりにも惰性に頼っているからなの多くに人のパンチに威力がないのはパンチがあまりにも惰性に頼っていること。

つまり、3段ロケット(貫通力を入れると4段になる)。 まず足を床から離れさす事。 後ろ足を前に持っていくのか、前足でキックするかで変わってくるが、それが出来ているか、そして、その動きが体のどの筋肉を使っているか見ること。 とにかくすばやく床からはずすための動きであること。

次は曲げたひざで出来上がったテーブルをどれだけ早く的に向けて動かしているか見て、腿と腹筋が使われていることがわかるでしょうが、テーブルを作ると言うことから他の筋肉も使われているのがわかると思います。 楽な高さでやっているのでこの点はわかりにくい。

そして、ひざがどれだけ早く開いているか、 実はこれがほとんどの人のスピードを管理していること。早く開いている、と言うことは、早いタイミングで、ということではなく、開くのにどれだけ時間がかかっているか、ということであること。これをチェックするために床にまず寝てみて、そしてそのまま回し蹴りをするように片方だけの足を広げひざを前にしてテーブルを作りながら持ち上げてひざが頂点に(練習を簡単にするため)持ち上げた状態で一度止めてください。 これからがトレーニング。 この状態から一気にひざを足の筋肉だけで開くようにして。 つまり、この「開く」力を付けてと言う事です。 ほとんどの人が非常に弱いということがわかると思います。 だからこそキックも弱いということ。

3)貫通力つよめる
これは貫通力の理解を深めるということだが、上にパンチが弱いのはこの貫通力の理解がない、惰性に任せっぱなし、と言う事を書いたが、キックにもこれが必要なのだ。

つまり、キックの的は目で見えるところにあるのではない。 目には見えない皮膚の下の何センチか。 ひざであればほんの3センチもない、しかし、腹部であれば10センチでは聞かない。 つまり、少なくともその距離の2倍ほどはキックが食い込んで聞かなくてはならない、と言うこと。 皮膚にどれだけ強く当たってもどうしようもないのだ。 

惰性がなぜいけないかと言うと皮膚の下の脂肪や筋肉がこのキックをとめている。 下段であれば、腿の筋肉が骨とキックに挟まれちぎれないといけない。 それには、キックがもっと中に「貫通」しなくてはならない。 

そのためには貫通するときにもう一度押す筋肉の動きが必要なのだ。

これらのためにする練習が構えの状態で足をすばやく引くだけの反復運動、すばやくひざを持ち上げる反復運動、寝たままでのひざ関節をすばやく開く反復運動、そして、寝たままでの足全体をすばやく動かす反復運動が必要となる。

そして、それに伴い、騎馬立ちになって足指を前にはなく出来るだけ中に向けてままのスクワット。 スクワットじゃない。 まず、体重を出来るだけ落として、そこから瞬発的に上体の力を借りずに(もちろん腕の反動も使わずに)脚だけで体を上げる。 腿にはきつい運動。 

パンチング・キックバッグを使うにしても、ひざを前にしてひざを開くだけでキックを重ねてる。 ひざだけの力でキックすると言うこと。


始めは高く蹴る様な事はしないであくまでもこれらの動きに自信がつくまで頑張ること。 きつくなければ何かがおかしいと言うことなので気をつけてること。

これらはほとんどの人たちの問題点として確かめられていること。 そして、このトレーニングの理解があれば女性でもとんでもない回し蹴りのキック力を付けることが出来るということを、松元は美紀と恵里に話し、二人は練習に練習を重ねた。