さて、2022年 1年間の相模湾流についてみてみましょう。
まずは、黒潮のふるまいから。
2022年も黒潮大蛇行下の一年でした。北側ゲートの通過は353日(97%)で南側ゲートのそれは12日(3%)でした。『黒潮大蛇行のときは北側ゲートを安定的に通過する』、今年も教科書どおりの結果となりました。
南側ゲートへのゲートチェンジは9月末に一度だけでした。できれば2か月に一度くらいの頻度でゲートチェンジしてもらいたいです。
次はワジオとカシマジオの流入日数と率について。
(積算)
ワジオ 94.3日 26%
カシマジオ 71.1日 19%
その他 188.4日 52%
欠損データ 11.2日 3%
ワジオの流入日数が100日を下まわり、カシマジオの流入日数は60日を超えました。
過去の統計だと、黒潮大蛇行下におけるワジオの流入日数は120日を超えて、流入率も30%を超えます。カシマジオについては50日以内で流入率は10%前後です。
ワジオ カシマジオ 有効データ
2021年 123.5日(37%) 34.0日(9%) 11ヵ月分
2018年 140.1日(38%) 49.1日(13%) 12か月分
2022年はワジオの日が減り、カシマジオの日が増えました。
これはワジオに反応する魚種が、過去の大蛇行下のときに比べて釣れなかったということです。
次は黒潮流路と相模湾流の関係について。
北側ゲートのワジオの流入率は25%でした。対して南側ゲートのワジオ流入率は76%。
相変わらず南側ゲートのワジオの流入率は高いです。2カ月に一度くらいの頻度でゲートチェンジしてくれれば、相模湾はもっと盛り上がると思います。
次は潮回りごとにみる各潮の流入日数です。
ワジオは長潮と若潮の流入率が低めで、大潮と中潮の流入率が高めでした。
レーダーチャートで示すと下記のようになります。
釣り竿の特徴を示したレーダーチャートではなく、基準値に対してワジオとカシマジオの流入率を示したものです。基準値とは各潮まわりの分布率です。
上記のとおり、ワジオは長潮と若潮の流入率が低めで、大潮と中潮の流入率が高めです。
ワジオ、カシマジオともにデータ数が増えれば、だんだんと基準値に沿ってきます。
次は、各曜日ごとにみる各潮の流入日数です。
ばらつき具合はワジオが14%でカシマジオは20%でした。潮まわりの1サイクルは14日(2週間)+1日の15日。2週間に1日づつ潮まわりがシフトすることが、ばらつき具合に影響します。
今年も土日より平日がよかったようです。
次は、時刻ごとの流入率をみてみましょう。
ワジオはサインカーブのような曲線を描きます。いわゆる朝まずめが山となり、夕まずめが谷となります。渡船や遊漁船での釣りには適した位相であるが、夕まずめからの夜釣りには適していない位相である。夕方からの夜釣りのときには位相を進めたいが、自然は釣り人の都合に合わせてくれないので、釣り人が工夫するしかなさそうである。
カシマジオは右肩あがりで19時にピークがあり、その後低下していく傾向にあります。
ワジオとカシマジオともに非大蛇行下と同じ傾向です。
次は、ワジオとカシマジオが流入した潮まわりと時刻をみてみましょう。
ワジオの最多流入は大潮後の中潮の1日目で流入率は44%でした。最小流入は若潮で流入率は13%。時間帯によって流入率が変化するので、対象とする時間帯を考慮する必要があります。
AMの時間帯とPMの時間帯の流入比はAM : PM = 58 : 42でAMの時間帯の方が優位となりました。大蛇行下でもワジオを狙うなら午前がいいということです。
カシマジオの最多流入は若潮で流入率は34%でした。最小流入は大潮の4日目で流入率は11%。AMの時間帯とPMの時間帯の流入比はAM : PM = 38 : 62でPMの時間帯の方が優位となりました。大蛇行下でもカシマジオを狙うなら午後がいいということです。
大蛇行下でもAMのワジオ、PMのカシマジオという結果でした。大蛇行下でもシイラは午後が優位ということだと思います。
次は、流速を見てみましょう。観測ポイントは真鶴の三ツ石沖です。
ワジオのピークは0.3ノット~0.6ノットにピークがあり、流速が上がるにしたがい流入率が低下します。カシマジオは0~0.3ノットにピークがあり、流速が上がるにしたがい流入率が低下します。これも非大蛇行下と同じ傾向です。
ワジオの0~0.3ノットの潮は5時~10時がピークです。0.3~0.6ノットの潮は6時がピークです。0.6~0.9ノットの潮は2時~3時がピークです。流れ始めが速く、時間経過とともに遅くなる傾向がみられます。
カシマジオの0~0.3ノットの潮は20時~22時がピークです。0.3~0.6ノットの潮は19時がピークです。0.6~0.9ノットの潮は17時がピークです。こちらも流れ始めが速く、時間経過とともに遅くなる傾向がみられます。
次は潮流モメンタムについてみてみましょう。
ワジオは1月は最高でしたが、それ以降は3~4カ月周期で谷がきました。
できれば心理的筋目の10日(240時間)は超えてほしいです。
この潮の流入日数で、釣果が浮き沈みする魚種が存在します。
カシマジオはワジオと逆の傾向が多いですが、こう見ると平均的に流入したような感じです。
できれば、この潮の日は少なくなってほしいです。
最後に円グラフで各潮の流入率についてみてみます。
相模湾はお世辞にも潮がいい釣り場とは言えないと思います。
魚が活発にエサを捕食する潮の流入率が、ここ最近の黒潮大蛇行下で30%台。ほかの70%はあまり活発にエサを捕食しないか、まったくエサを捕食しない時間帯です。
場荒れしていない釣り場であれば、潮に依存しない個体が多いので、いつでもポンポンと釣れますが、そんなspecialな釣り場はそう多くはないと思います。
この場荒れしてる釣り場で釣果をどう出すか。釣り人の永遠のテーマの一つだと思いますが、人それぞれ目をつけるポイントは違います。潮の流れも釣果を占ううえで重要なカギの一つになると思います。
もっともっと潮に目を向けてより理解を深めれば、潮がいい釣り場ではないが、釣果がいい釣り場にはなると思います。















