第31回日韓学生フォーラムの直後合宿の2日目。
私たちは韓国大使館を訪問し、大使館設立の歴史と、韓国の公共外交について学習した。
まず、私たちは大使館の館内を見学した。
現在の韓国大使館の建物は2013年に再建されたものであり、近代的な造りとなっている。だが、敷地の奥へ進むと韓国の伝統的な庭園が広がり、韓国の伝統文化に触れることができる。
韓国大使館の原型は1949年に発足した駐日韓国代表部であり、1965年の日韓国交正常化によって代表部は大使館へと昇格した。
現在の大使館用地(東京都港区南麻布)は、在日韓国人の実業家である徐甲號(ソ・ガッポ)氏が1962年に韓国政府に寄贈した土地であり、大使館内の歴史展示室には徐甲號氏の偉業を称える資料が展示されている。
大使館内を見学した後、私たちは大使館職員による講義を受けた。講義では、韓国の公共外交とその意義について学習した。
公共外交は文化外交ともいわれ、通常の政府間の外交とは異なり、一般市民も含んだ多様な文化交流を指す。
近年、韓流ドラマやK-POPが日本をはじめ様々な国で流行しているが、このようなポップカルチャーの海外進出は公共外交のよい例である。
今日、日本と韓国の政府間関係は硬直化しているが、市民間の文化交流は進展している。
この講義を通じて、私たちは「文化力」に重点を置く公共外交とその重要性について学び、政府だけでなく市民も含む多様な日韓関係のあり方について考えを深めることが出来た。
(金子朝希)