今回の津波の映像を目の当たりにして、津波は波ではなく海面上昇だという事を認識させられました。
防波堤を幾ら高く作っても船の通り道のような隙間がある限り、海面上昇による大量の海水の流れ込みは抑えようがありません。 かといって、城壁のように囲ってしまうのは景観上、沿岸海域の環境上得策ではありません。
防波堤には津波の進行を遅らせる効果はあると思いますし、既存の防波堤を強化するのは良いと思いますが、基本的には季節風や台風による波を防ぐという目的で考えるべきだと思います。
町ごと高台に移転という案もあると思いますが、コストがかかりすぎることと、街を失う事の喪失感などを考えると、デメリットが多いように感じます。 それよりも、徒歩10分圏内に避難場所を確保しておくというのが良いと思います。
具体的には、学校、病院、役場などの公共施設を高層化し避難所の役割を強化する。 また、避難場所の機能を備えた集合住宅というのも考えられます。
(学校)
* 学校は、大抵大きな敷地に2-3階建てですが、敷地を縮小し6階建て以上。
* 最上階に体育館を設置。
* その下の階は倉庫、体育館と職員室用トイレ、給水タンク、自家発電設備など
* その下には職員室を置き、災害時に連絡の取れるよう無線LANなどの設備を置く。
* そこから下は教室
* 階段は大きめ
* 教室が余るようであれば、保育園や幼稚園を入れてもいいと思います。
* 学校全体の敷地は広く確保し、災害時の物資の中継地として利用。
(公共施設)
* 役場、公民館、公営体育館を複合施設として一体化。
* 学校と同じように最上階は体育館、もしくは公民館のホール。
* その下は倉庫、トイレ、給水タンク、自家発電設備など
* その下は会議室。 災害時の対策本部となる
* その下は事務所。
* 窓口・首長の執務室は一番下の階。
* 駐車場のエリアは十分に確保しておく。
(地下駐車場は災害時に溜まったガソリンに引火する恐れがあるので作らない。)
(集合住宅)
* 集合住宅も6階以上。
* 屋上には荷物搬送用のクレーン、自家発電設備、給水タンク
* 一番最上階に開業医、専門医などの病院と薬局。
* その下にはコンビニなどの商業施設。
* その下から居住スペース。
* 公共スペースは公園として広めに確保しておく。
* 駐車場のエリアは屋外に十分に確保しておく。
(地下駐車場は災害時に溜まったガソリンに引火する恐れがあるので作らない。)