こちらに移動しました☟
http://kakipedia.blog.jp/2012/france-okaeshi.html

2011年8月2日（火）16:00
作成：日本オイスター協会

初めての方はまずはこちらを参照ください。
⇒レポート001

フランス最大の漁業機材会社「MULOT社」が、三陸かき産地の重要拠点である牡鹿の鹿立＋福貴浦のカキ漁師支援を決定！

MULOT社代表のミュロー氏が実際に来日し、三陸かき産地を実際に視察、そのうえで支援を決定。

今後もあらゆる機材が足りない中でありがたい申し出。

まずは鹿立＋福貴浦を束ねるカキ漁師・石森氏と阿部氏の両名が中心となり漁師フランス式養殖法を導入する。

すべての漁師は、１企業の力では難しいが、少しでも力になれたらと。

導入が成功すれば日本初。

支援漁師の選考は、復興かきプロジェクトの齋藤浩昭氏の呼びかけに自らチャレンジを宣言してくださったことによる。

フランス式と日本式は方法がまったく違うが、ミュロー氏いわく、一番の問題点であったフランス方式用の種牡蠣生産が、牡鹿の場合、独自で種牡蠣の生産も可能なためクリアできる。

なので、あとはともに成功に向け歩んでいくのみだ。

とのこと。

支援内容は、機械や機材の支援のみならず、一番コストのかかる、導入コンサルティングもあわせて、実際に今回のトライアルケースが成功し出荷されるまで。

１点、ミュロー社４０年の歴史と経験上、完全無償提供では成功できない。

自腹を切らないと必ず失敗するという、成功への秘訣、ポリシーから、可能な範囲で１部は必ず当事者である漁師が負担するほうが、導入成功が近づく、そのため１部の負担を条件として出されている。

ただ、その費用に関しても、実際に産地を視察した代表のミュロー氏は、当然のことながら現状を理解しており、本当に可能な範囲で構わないこと、導入成功し、実際に経済がまわってから支払うなどの誓約書でも構わないなどの内容である。

復興かきプロジェクトの齋藤氏が日本側の窓口となり、実際の導入にむけ動き出している。

９月には、カキ漁師とともにフランスへ視察および研修ツアーを敢行予定。

フランス方式を導入するメリットは、カキをサイズごとにわけることができるという点。

これにより、同じ価格で大きさが違うという問題が解消されるので、顧客にとってはありがたい点である。

また、MULOT社は、日本とほぼ同じ生産方法である韓国の仁川において、フランス方式に切り替え、すでに出荷まで成功している。

この牡蠣を食べた、日本で有数の牡蠣専門家であるグランオイスターマイスター佐藤智也氏は、いままで食べた中でも１，２を争う旨さだったとの高評価。

双方のカキ漁師のノウハウが融合した結果なのだと、協会は判断する。

三陸でも同じような相乗効果が生まれる可能性があり、これにより名実ともに世界一のカキが誕生する可能性が出てきた。

また、最近需要が拡大してきているムール貝の高品質・高効率・低価格を実現する生産体制を確立できるため、それによる収入確保の可能性もある。

ムール貝は、通年かつ安定して収穫可能な食材であり、フランスでは「あさり」のように食されており、フランスの漁師の方の貴重な収入源である。

MULOT社も、ムール貝の生産機材およびノウハウも所有している。

協会では、カキとムールの関係性の深さは、数年前から理解しており、あわせてムールの需要と供給の促進活動も開始している。

様々な可能性は生まれている。

が、現状は設備も含めすべてが破壊されている状態。

たとえば、出荷するのに必要な浄化設備などは、数千万円～１億円の資金が必要。

こういった大規模な資金が必要な支援には、まだまだ力及ばず、国レベルの支援を待たねばならないことが、歯がゆく、そして情けない。

そして、沿岸部一帯で１ｍもの地盤沈下や、まだまだ、余震は続いており、大規模な津波の再来もあるかもしれない・・・。

それでも、１歩１歩、前に進むしかない、と漁師の方たち。

協会にできることはマイスターの皆様のご協力のもと、引き続き少しでも漁師の皆さんの経済がまわるようになる手助けをしていくこと。

皆様、どうか応援をお願いいたします。

今回のフランス三陸かき視察に関してご協力くださった皆様にこの場を借りて感謝を申し上げたい。

視察全体
◆ロベール・ベルディエ
◆オイスターマイスター・環境ジャーナリスト村田佳壽子氏
◆ディレクター鈴木浩氏＋密着取材クルー

都内オイスターバー視察
◆グランオイスターマイスター佐藤智也氏
◆グランオイスターマイスター上村正志氏
◆グランオイスターマイスター吉村憲一郎氏
◆グランオイスターマイスター工藤博志氏

三陸かき産地視察
◆グランオイスターマイスター齋藤浩昭氏
◆鹿立・福貴浦の漁協およびカキ漁師の皆様
◆折浜の漁協およびカキ漁師の皆様
◆万石浦（石巻）の漁協およびカキ漁師の皆様
◆気仙沼唐桑の漁協およびカキ漁師の皆様
◆東日本放送の撮影クルーの皆様

会食
◆ブレイツ・カフェの皆様

フランス式養殖方法を含め、この件に関するお問い合わせは、協会まで。

日本オイスター協会
担当：小比賀
support@oysters.jp
03-5296-3237

フランスお返しプロジェクト｜France Okaeshi｜レポート010