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今日は、昨日の記事のつづきです。





Sさんに聞きたくても聞けなかったこと。


色々あるけど、
そのうち、ちょこっとだけ聞いてみることにしました。




私「ねぇ、Sさん」


Sさん「なんですか」


私「あの~、ちょこっとだけ前のことなんですけど、私、Sさんにフラれて、駅で泣いちゃったことあったでしょ」


(Sさん、ちょっと困った表情をして)


Sさん「は、はい」


私「あの時、やっぱり『こいつ、アブない女だな』って思いました?」


Sさん「そんなことないですよ」


私「ほんとに?」


Sさん「全然、そんなことなかったです。むしろ・・・」



(Sさん、きわめて真剣な表情で)



Sさん「ぐっときちゃいました」



なに~~~っ!


ぐっときてただとぉ!



私「でも、何か注目とかも浴びちゃったし、困ったでしょ」


Sさん「それはそうなんですけど、なんだろ。う~ん。真剣に好きになってくれてるっていうのが分かったからかな」



ふむぅ、とここで考えてみた。

すると、ちょっとしたことが頭に浮かんだ。



私「Sさんって、すごくモテそうだから、あれなんじゃないですか。言い寄ってくる人とか多いんじゃないですか」


Sさん「いやいや、全然そんなことないですよ。すごくまれにです」



うん。絶対モテてるな。


すごくまれって言っても、
人一倍に謙虚なSさんが、
自分で認めるってことは、
しばしば女の子から寄ってきてるんだ。


注意しなきゃ。



私「たくさん言い寄ってくる人がいるから、何となく、そういうのが信じれなくなっちゃたのかもしれませんね」


私がそう言うと、少し上の方を見て、


Sさん「あぁ、そういうのはあるかもしれないですね。ほら、合コンとか行くと、何て言うか軽い感じでデートに誘ってくる子っているでしょ」



やっぱ、誘われてるしっ!



Sさん「何かそういうのがあると、僕じゃなくて、なんだろ、その背景が好きなのかなって思っちゃうことはありますね」



う~ん。背景かぁ。


まぁ、Sさん、お給料高そうだしなぁ。


でもなぁ、それだけじゃないと思うよ。Sさん。


きっと、その整った顔とか、やさしいところとか。


そういうのでも、女子を引き寄せてるよ、絶対。うん。



でも、これからは、あんまり引き寄せなくていいからね。


私が、一つ一つお掃除しなきゃいけなくなるから。




そんな予防策を考えていると、
Sさんが、照れくさそうに言った。



あの~。手、つないでいいですか。



私「あっ、いいですよ。はいっ」



私の手って、ほんとムニムニしてるなぁって思いながら、
右手を出すと、
Sさんは左手でそっとにぎってくれた。



私「私の手って、なんだかモニモニしてません?」


Sさん「もにもに?」


私「なんか、弱そうな手っていうか。ちゃんと固いもの握れなさそうっていうか」


Sさん「そんなことないですよ」


と微笑んで、
むにむにむにむにと私の右のてのひらを、
もんでみるSさん。


ちょっと絵的には面白いけど、
何だか恥ずかしい気もする。



Sさん「やわらかくて、いいです」


私「Sさんの手はおっきくて、固いですもんね」


Sさん「ちょうどいいですね」


私「なるほど。ちょうどいいかもしれませんね」



他人が聞いたら、なんのこっちゃって会話も、
何となく穏やかで、楽しい。


それに、ずっとSさんが手を握ってくれてるから、
そして、もう時間がきてその手を離さなくちゃならなくなっても、
その余韻をこれからは独り占めにできるから、
とても幸せな気分。



私「本当はいろいろ話したいことがあるんです、私」


Sさん「そう言ってもらえると、僕もうれしいです。僕もたくさんあります」


私「じゃあ、黙ってじっと聞きます」


Sさん「僕も聞きたいです。色んな話。うさぎの話とかも」


私「うさちゃんの話は、ものすごく長くなりますよ」


Sさん「大丈夫ですよ。○○さんの話聞くの、好きです。僕」



あぁぁぁ。もう、素敵っ。


Sさんは、本当に素敵だっ。


もう、今すぐにでもこの思いをぶっつけたいのを我慢するのに必死な私。


顔は穏やかだけど、
心の中で幸せで爆発寸前ですっ。





まだまだ二人のトークはつづくのです・・・




(おまけ)

若干、おのろけっぽくなってきてる気もするなぁ。

○年ぶりにできた彼氏だから、
どうかおおめに見てくれるとうれしいです。

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