真偽問わず世界中からあらゆる情報がスマホひとつで手に入るようになった今、私達がよりよく生きるために必要な事は自分と他人の線引き力だと思う。
人は相手を比べては妬み嫉みあるいは軽蔑する。なぜ比べるのか、生存本能に刻まれている部分もあるのかもしれない。
しかしこの日本社会、生存競争から離脱した人もある程度人間らしく生きていく権利があるこの国で過度な比較は文字通り己の首を絞める恐れがある。
そこで必要になるのは他人との線引きである。
よそはよそ、うちはうち理論。あなたはあなた、私は私。
トマトが嫌いなあの人もセロリが好きなこの人も、生き物である以上個体差はある。
もちろん、向上心や比較自体を否定するつもりは毛頭無い。プラスのエネルギーとして自分を奮い立たせられる分にはなんの問題もない。
過度な比較は往々にして足の引っ張り合いにもなり得る。果てにあるのは共倒れというつまらない結末。
情報の海に溺れそうな時は道端に咲いた花を見るようにして欲しい。あるいは空、街路樹でもいい。季節によって感じられる空気を味わうのもいいだろう。
五感で情報を手に入れられる現実があるのに、スマホひとつで終わるなんてあまりにも勿体ない。
幸せは条件ではなく感じるものだ。