もう19年前になりますが、
母が亡くなったあと、
私と弟は祖父母と暮らし始めました。
父はその4年前に亡くなっていました。
一緒に御飯を食べる時、
お姉さんだからという理由で私が御飯をよそうことになったのが、すごく違和感がありました。
お手伝いはしたいけど、何故弟のメシを私が用意する?召し使いみたい!と思った訳です。
母にも弟がいて、唯一の長男で跡継ぎということでとても優遇されていたそうです。
その反動か、私と弟はすごく平等に扱われていました。
祖父母には男が台所仕事をするのはありえないという価値観がまだあって、弟は家事手伝いはほぼしなかったように記憶しています。
それからかなり年月が過ぎ、
いまは弟が祖母と一緒に暮らし、
介護の一部を担っています。
大好きな祖母の介護を私がしたかった思いもありますし、弟に申し訳ない気持ちもあります。
今日、弟が作った御飯を祖母と3人で食べて、不思議な気分になりました。後片付けも弟がして…。
これもまた、なにか奇跡のような出来事なのだと思います。
一緒に暮らしていた時には想像できなかった結果でした。
弟がなにも家事ができなかった時代、
私が後片付けが苦手なのを批判されてブチ切れたものでした。
その時の怒りが、私が料理中に後片付けができないネガティヴな重しになってたのかもしれません。
それが開放されて、しばらくして弟の作った御飯を食べて…。
人生って不思議だな、と思いました。
いろいろ変わっていくものですね。