たき火

 

焚火が出来ない 世の中になった

きっと 今の子供達 いや若者たちも

火を起こして 焚き木を燃やす事も 出来ないかも知れない

 

子供の頃 学校にはダルマストーブがあった

クラスで 代わりばんこに 朝 ストーブを点ける係がいて

紙を燃やし 小枝を燃やし 石炭が燃える

石炭は その後 火力の強いコークスになった

 

勿論最初に火を点けるのは マッチ

マッチも 今では使う事が無いから 知らない子も居るだろう

 

我が家は 焚き木を燃やす 風呂だった

風呂焚きは 嫌いでは無かった

新聞紙を丸めて入れ 火を点けて 小枝を燃やす

太い薪に 火が付くまでが 勝負だった

一瞬のタイミングを外すと 消えてしまう

また初めから やり直しになる

 

薪が パチパチと音を立てる

燃える炎は いつまでも見ていられた

 

庭でも焚火をした

落ち葉を集めて 隣の敷地から落ちて来る栗や

サツマイモを その中に入れて

焼き栗や 焼き芋も作ったものだ

 

栗は はじけないように 栗に傷をつける

忘れると とんでもない方向に はじけて驚いた

竹も同じだ 竹は 割っておかないと

それこそ 大爆発する

 

小枝も 焚き木も 薪も 落ち葉も 栗も 竹も

いつでも 我が家の周りにあった 東京なのに・・・