W田中 危機!!
しかし、ホタルがさなぎで過ごす為の土が
直接水に触れると、じゅくじゅくで過ごせない。
また植物も腐ってしまう。
そこで、ケースの中に流れる小川の部分と
水を貯める部分のための器を別に設けることにした。
またしばらく容器探しに明け暮れた。
結局ぴったりの物はなく、百円ショップで
小さなボールと細長い収納ケースを買い、
自分で加工する事にした。
カッターやノコギリで切ってつなげようとするが、
どの接着剤を使ってもくっつかない。
どうやら素材のポリプロピレンにあった。
しかしなんとか第1号の試作ができた。
↑(-)田中の試作1号 ↓
しかし上からと、ケースの渕より上を見るといいが、
床の間や玄関には、どうも食器入れに植物が
植わっている感じ・・・イマイチ
そんな折、我が家で育てているホタルの卵と
幼虫が確認されたので、(+)田中の方に
「そちらは?」と連絡をとった。
ところがどうも気がなく、
スタートした頃の勢いがない。
どうやら去年は順調に孵化し、今回は孵化室も
増やして期待していたのに、孵化の時期がきても
まったく孵化が確認できないからだった。
かなりの落ち込みと、やる気が日に日に
なくなっていった。
私も見に行き、いくつかのケースの産卵室を
覗いて見た。
卵は少しは確認できた。
あまりかき回すとかえってまずいと思い、
途中でやめた。「孵化までの日数はデ-タ通りに
いかない。きっと遅れているだけだ」と話した。
しかしまったく効果なく、
「もうやめた」と言わんばかり。
このままではまずいと思うものの、
中々気持ちが高められなかった・・・・
しばらくした夜、突然(+)田中から電話。
この間とは嘘のような違い。
「光った!光った!」興奮した電話だった。
ようやく幼虫が孵ったのでした。“良かった”
その後の動きの早さにびっくり!!
倉庫の荷物を整理し、ホタルのための棚をつけ、
ちょっとした飼育場を作ってしまった。
ココがいいところです。“ひと安心”
一時はどうなるかと思った程です。
”ホタルの子供たちよ!
よく彼の前に小さな光はなってくれた。
ありがとう・・・ちょっと臭いかな・・”
でも本当、W田中の最大の危機でした。
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W田中 競い合う !!
私はホタルをやってる人なら、みんな同じ事を
思うだろうとインターネットで調べた。
確かに色々あった。ホタルの幼虫の販売や、
サナギになるためにホタルが地中に潜る為の
色々な土、それに飼育・孵化の為の容器セット、
色々考えられていた。
どれもが良く研究、検討されていた。
しかしなんとなく実験室の道具の様で
私の目指すものとは違っていた。
玄関先、床の間、リビング・・・どこに置いても
不自然さがなく、外の自然の風景が
自分の部屋の一隅に溶け込んだもの、
そしてそこからホタルが舞う・・・
とにかく小さな容器探しから始めた。
ホームセンター、百円ショプ、身の回りにある器。
しかし、中々自分の思うものがない。
しばらくして事務所の台所で、とうとう見つけた。
それは食器を洗ったあと入れるケース。
すぐに事務員に、「代りを買うから、これくれ」
と言って食器を出してもらった。
不思議そうな顔をしていた。でも代りに新しくなるから
ラッキーと思ったみたいだった。
さっそく自分のイメージにあったものを造る為、
小石、砂利、砂、雑草、小さな木を集めた。
しかし問題もあった。
縦30センチ、横40センチ、高さ12センチ、
この中に自然の風景を造る事だった。
単なる風景なら古来から日本にある盆景がある。
しかし盆景はどちらかと言うと、“静”である。
私は“動”を造りたい。
ひなびた里山を流れる小川。
深山で岩場から湧き出る水。
これらを取り込みたい。
↑ (+)田中の産卵飼育設備 ↓
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”簡単にホタルを楽しむために”
"各家庭で簡単にホタルを楽しむ" とは言っても・・・・・
まだ完全だと言えないが善光寺や我が家の小川は
人口的とは言え、一定の広さと規模がある。
しかし、たまたまそんな場所があったが
各家庭で簡単に、となると今のやり方は現実的でない。
そこで最小限の場で楽しむ事ができる作品。
50歳後半の固い頭のW田中の奮闘の始まりです。
その前に今からの話にW田中のそれぞれの個性が
強く出てくるので、W田中を(+)と(-)に分けて表現します。
(+)田中は生まれも育ちも四日市。
日本庭園を造らすとうまい、と言うかセンスがいい。
一つ何か思うところがあれば、損得無しに夢中になる。
(-)田中は私。日本庭園より自然スタイルが好き。
と言うか日本庭園のセンスがないと言ったほうがいい。
(+)田中はさっそく自宅倉庫を片付け、発砲スチー-ルや
トレー、そしてセメントを混ぜる樹脂性の箱で
昨年の試験を基にかなり気合をいれて、
昨年の孵化した成虫を産卵させることから始めた。
ねらいは屋外での最小限のスペースでの楽しみ方と
安定した孵化、成虫になる確立を高める事だった。
一方(-)田中は"室内で楽しむにはどうすれば"・・・
と言う課題で始めた。
↑↓(+)田中の試作品(野外編)
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”W田中コンビ いよいよ発進!”
翌年19年5月31日、2年目の我が家の小川に
第一便が飛びました。
対策を講じたわりに27匹と、乱舞とはいきませんでした。
でも今年は去年と違い、隣の夫婦も飲み物持参で
見に来てくれ、にぎやかなひと時でした。
自信はありました。
↑2年目の我が家のホタル
乱舞とはいきませんでしたが、来年こそはいけると
仲の良いコンビの田中さんに話したところ興味を示したので、
すこし私が先輩として指導し、2人でホタルの孵化と飼育の
試験を始めました。
そしてどこかホタルと縁がない
街なかでホタルを飛ばしたいと
2人は思うようになりました。
そんな折、相棒の田中さんの知り合いで
四日市JRそばの善光寺の住職さんが前々から
ホタルに興味があり実現する事になりました。
今までの試験と経験をもとにホタルの生態を考えた小川を
つくり、その年の9月にカワニナと幼虫を放流しました。
↑善光寺小川作業状況
↓ 善光寺小川完成状況
最後にカワニナはメロンの皮が好きと話したところ
毎日与えてくれたらしく、しばらくして行って見ると
川の中が見えないくらい藻が覆っていました。
説明不足で、メロンの皮の養分で藻が大発生。
でも一生懸命さが伝わる出来事でした。
きっと来年はホタルが飛び交い、近所の人たちが
集う場所になることと思います。
↓善光寺小川完成
W田中は19年にホタルの孵化場とカワニナの養殖を始め、
デ-タ作りをしています。
↓カワニナの養殖場
↑ ホタルの孵化場 ↓
すこし自宅の小川と善光寺で自信をつけ、どうせなら各家庭でも
ホタルが簡単に楽しめないだろうかと、またまた模索をはじめました。
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ホタルが飛んだ!
18年6月、あちらこちらでホタルが飛び出したと聞き、
毎晩、我が家の小川を見ました。
6月7日、始めて一匹確認。
直ちに家内を呼びました。
幼虫のときよりは感動していました。
結果3匹しか飛びませんでした。
我が家で初めて飛んだ →
ホタル3匹
”よくぞ飛んでくれた”
しかし嬉しかったのは、
一瞬隣の家の方に飛んで
いくのですが、又戻ってきます。
彼らにはここが故郷なんだと勝手に思いました。
160匹ちかくの幼虫を入れたのにどうして3匹なのだろうと
色々調べました。いくつかの原因が解ってきました。
一つはホタルの上陸は3月末頃から。
上陸の時、灯りを照らすと上陸をやめてしまうこと。
そのころ我が家は明々と電気を点けていました。
また廻りの家の明かりも小川にとどく。
次に上陸地の土が固いところがあり、幼虫がもぐれない。
次にこれがもっとも大きい。
自慢の小川に棲む魚、とくにハゼ、かに、トンボが来て喜んだが、
子供のヤゴ 彼らにはホタルの幼虫は格好のエサだった事です。
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せっかく生まれた幼虫たちが・・・
いよいよ部屋中に容器を置いての飼育と観察が始まりました。
↑ 飼育状況 →
雌一匹が産卵する数は
平均500個。
確かにそれくらいはあります。
とにかく容器を5個用意し、スポイドで吸い取り小分けしました。
エサのカワニナも捕りに行き、資料通りの小さいのばかり探す
が中々確保できず大きいのをつぶしてやるが、すぐに水が腐り
何匹か死んでしまいました。
また暑さに弱いらしく、死んでしまったのもいます。
申し訳ないと思う。
それからは、出かける前にクーラーを入れました。
9月末には数が減りましたが、大きいものは
1センチぐらいになったので、カワニナを放流して
準備していた我が家の小川に放流しました。
部屋では来年に向かって、その後飼育と観察を続けました。
放流間近の幼虫 →
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ホタル 産卵、孵化する!!
さっそく行こうと思うが「捕っちゃあかんのよ」が気になって
カモフラージュとして家内を連れて人気のない方へ行きました。
“昔はこんなことなかったのに・・・”と少し後ろめたい感じでした。
資料によると飛んでいるのはほとんど雄。
雌は水辺の草木の根元で赤く光ると書いてあった。
その日は雄だけ捕まえました。
メスを捕まえたのは3日目。
たまたま交尾しているのが見つかりました。
確かにメスは大きく光るところは一つでした。
産卵は交尾の後すぐか、翌日。
卵もうっすら光るとあったので部屋において、
毎晩早くからを暗くして観察した。
二週間がたち親も殆んど死んでしまい
箱の中のホタルの光も少なくなった。
未だに卵確認できない。
資料によると産卵から約23日ぐらいで孵化してミズゴケから
這い出し、隅の水溜りに集まるとありました。
しかしもう29日目にもなり、親全て死んで光るものがなくなりました。
やはり始めからうまくいかないものだと思いました。
次の夜片付けようとミズゴケを持ち上げました。
その瞬間、目の錯覚か期待感からか一瞬小さな薄明かりが
一面に見えた気がした。
もう一度”そーっ”と覗いた。
しかし光は見えなかった。
こうなったらと、もう一度ミズゴケを持ち上げた。
光った!確かに光った!
特にケースの水の溜まった所は塊りで光った!
その部分に懐中電灯をあててみると、ほんと1ミリぐらいの幼虫が
団子になっているのが見えた。
”やった-!”と叫んだ気がする。
資料では見たが、幼虫が光るのを見たのは生まれて始めてでした。
53歳、感激でした。
家内にすぐに知らせたが、部屋に持ち込んでいること事態ケゲンらしく
一般的反応でした。
ホタルのメスの光る様子→
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自宅にホタルを飛ばすことを決断する!
平成17年の5月末、家の者が「ホタル見にいかん?」と言うので
近くのホタルで有名な場所に行きました。人で一杯でした。
ついつい子供にかえり、飛んでいるホタルを捕まえました。
するとすかさず家内から「捕まえたり、触ったらあかんよ」と言われました。
「何で?」と聞いたら、
「この辺はボランティアの人が世話をしてここまできたんだから。
張り紙もしてあるでしょう」と言われました。そのとき思いました。
昔はホタルを捕まえて家に持ってかえり、蚊帳の中に入れたり
触ったりしていました。
ホタルはやっぱり触りたい。皆はそう思わないのだろうか?
帰ったその夜、
”よーし!こうなったら自分の家でホタルを飛ばしてやろう”と思い
その日から本、インターネットでホタルの事を調べました。
しかしびっくり
なんとホタルを自分で育て観察している人の多いこと!
そしてよく調べているのに驚いた。(@_@)
とにかく必要なことを拾い出し、実践する事にしました。
資料をもとに産卵用のケースとミズゴケを部屋に用意しました。
しかしホタルのシーズンも終わりがけの頃でした。。。。。
あこがれの”さかな”たちが我が家の小川にやってきた!
予算と、将来いつでも簡単に壊せる様にコンクリ-トは使わず安いシ-トを使い
石は庭石として使わない山石を現場の造成等で出たものを
ひとつずつ運びました。下請けの造園屋さんから、うちの畑に庭石も
植木もたくさんあるから好きなやつもって行けと言われましたが
私には山石が一番イメ-ジに近かったのです。
植物も自然の木が良くて10センチぐらいの木を道端や伐採現場から
持ちかえり植えました。
でも早く大きくなる様に土壌改良はしっかりしました。
濾過装置もパピルスを通じ学んだ装置を我流でつけました。
流れる水の不足分と植物の水は引越しして直に下水がついたので
用済みになった浄化槽を樋の水を貯める雨水タンクに改造し利用してます。
水道と下水の節約です。なんといってもこの歳でローンあるので
節約!節約!
↑我が家の小川施工状況
↑我が家の小川完成! →
ようやく小川に入れる魚を捕りに行きました。
米ぬか バケツ はやとりビン たま(網) を持ち、半ヅボン。
いい歳なんだけど何故かうきうきでした。
暇があれば川にいって捕ってきました。
時には家内もビールをエサに連れてていきました。
田舎のイメ-ジとは程遠いですが、小川に泳ぐカワムツ、オイカワ、ハゼ、海老、
どじょう、かにを見ると心が落ち着きます。
↓魚がやってきた!
本当の小川の風景ができるのはまだまだ時間が必要です。
ただ小川かできて感じるのですが私は自然派!?なのに
ところどころ”日本庭園風の石組み”がされているのが気になります。
↑ 自宅現在の小川 ↑
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51歳にして自宅に小川を造るためにローンを組む
平成16年に少し町外れの山の方に引越しました。
少し不便ですが土地が広く安かったので又この歳でロ-ンを組みました。
さっそく昔からの夢だった小川を造ることにしました。
設計図はありません。あるのは小いとき駆け回った小川や野山の記憶です。
ずっと昔なのについ最近みたぐらいはっきり思い浮かびます。
休みを利用して開始しました。
小さい小川でもサラサラ流れるところそして魚が隠れる深み、流れが蛇行して
中州が出来るところと魚が橋の上から見え橋に腰を下ろし足を水でばたばたする
ところと夢は膨らみます。
しかし・・・現実は平らに整地されサラサラ流れる為の高低差がありません。
かといって北道路、北玄関の南側に造る為、今さら盛土が搬入できず、
現状の土で勾配をとることにしました。掘っては何度も水を流し流れの調整をしました。
土もツルハシから火花が散るぐらい固かったりツルハシが吸い付いて
抜けなくなる粘土だったりで1日やっても1メートルも進まない日が多かった。
隣の人が見かねてバックホウ貸そうかと言ってくれた程苦戦しました。
気がついたら5月に始めたのに8月まだ掘っていました。
さすがその頃には私がツルハシで起こし家内がスコップであげるサイクルが
できていました。
水を入れて、 真新しい小川になったのは9月の初めでした。