日本国憲法は、日本の基本方針で、立法・行政・司法が活動する上で守らなければならない取り決めです。全ての法律の最上位の法律です。
 それ以外の一般の法律は、国会で相談して作ったり作り替えたり、要らなくなった法律は無くしたり、割と日常的に改正されていますが、憲法に関しては、1946(昭和21)年に公布され、翌1947(昭和22)年に施行されて以来、一回も改正されていません。

 憲法を改正するには、まず「衆参各院の3分の2以上」の賛成で発議され、次に「国民投票で過半数」の賛成が必要、と憲法第96条に決められています。
 これでは「変えてはならぬ。」と決めたも同然で、とても不健康な状態だと思います。

 しかも日本は長い間、国民投票のやり方も決めていませんでした。2007(平成19)年に第一次安倍内閣が国民投票法を作って、やっと国民投票ができる国になりました。
 憲法に「国民投票で」と書いておきながら国民投票ができないという、異常な状態だったのです。この憲法96条は、憲法を作った人たちが仕掛けた巧妙な罠だったのではないかと、僕は思います。

 今、憲法第96条の「衆参各院の3分の2以上」を「2分の1以上」に改正しようと議論されています。これに関しては自民党の国会議員の96%が賛成しているそうです。同じく日本維新の会98%、みんなの党96%が賛成しているそうで、この三党は、党として賛成していると言えます。
 民主党は25%、公明党11%が賛成しているということなので、党としては反対していることになります。

 人間が作るものに完璧はありません。憲法も然り。人間の社会のルールですから、社会の変化に伴って憲法も、いずれ見直しは必要だと思います。何が何でも変えてはならぬ、と決めつけるのは危険です。

 どんな内容に変えるかは慎重に議論しないといけませんが、とりあえず憲法96条は変えた方がよいと思います。


憲法96条、自・維・みんな9割超が改正に賛成(2013年5月2日03時02分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130501-OYT1T01659.htm