マツバボタンが
勢い良く咲いてくれています。

もうひとつ、
身につまされるお話。
ラジオで聴いた昔っこ。
かいつまんでお話しますね。
あるところにおじいさんとおばあさんが暮らしていました。
おじいさんは毎日、山に仕事に行きました。
おばあさんは毎日、おじいさんににぎり飯をふたつ握ってやり、
自分は我慢して、
薄いおかゆに菜っぱを入れたものを
お昼に食べていたのでした。
ある日、
おじいさんが山から帰ってくるのが、
見えたのですが、
なかなか家に入ってきません。
次の日もまた次の日も。
おばあさんは山から帰ってくるのが見えたので
陰からおじいさんを見ていると、
川のそばに行って、
「わたしのめごこ、めごこ、出ておいで。」と
言うと
でっかい蟹が姿を現しました。
おじいさんの側に寄ってきました。
おじいさんは懐からにぎり飯をひとつ取り出すと
蟹にあげたのでした。
それが毎日毎日でした。
ある日、
おじいさんがいつものように「めごこ、出ておいで~」と呼んでも
蟹は出てきません。
おじいさんが
家の裏に行ってみると
蟹の爪が木にぶら下がっていました。
おばあさんが煮て食べてしまったのです。
気落ちしてしまったおじいさんは仕事に行けなくなりました。
米を買うお金がなくなって、とうとうおばあさんは家を出て行ってしまいました。
残ったのは少しのお米でした。
おじいさんは蟹を懐かしんで川に行き
「わたしのめごこ、めごこ、出ておいで。」と、
呼び掛けました。
すると、
たくさんの小さな蟹がわちゃわちゃと出てきたのです。
あの蟹の赤ちゃんです。
赤ちゃん蟹に米粒をひとつずつにあげたら、
蟹がころんとフンをしました。
それが40粒も50粒もたくさん。
それはなんと、
輝く金でした。
おじいさんはその金のおかげで
あずましくあずましく、
暮らしたということです。
とっつぱれ。
蟹を煮て食べることはしなくても、
大事なにぎり飯を
自分じゃなく
蟹にあげてしまうなんて、
わたしがおばあさんでも怒っただろうなって、
思うのです。
長々と付き合ってくれて
ありがとうございます😄