国際社会が、26日発足した第2次安倍政権に求めるのは日本経済の復活だ。
安倍氏には「タカ派」とのイメージが先行するだけに、2国間関係が悪化した中韓などは、外交政策も注視している。
【ワシントン=中島健太郎】米政府は、安倍新政権に対し、民主党政権時代から積み残しとなっている懸案解決への取り組みを期待している。中でも、環太平洋経済連携協定(TPP)への参加を望んでいる。
在日米大使館のカート・トン首席公使は18日にワシントンで行われた討論会で「決めるのは日本だが、TPP参加は明らかに日本の国益に沿う。日米の経済関係を強化する機会になる」と述べ、早期の参加決断を促した。
沖縄県の尖閣諸島をめぐる問題で対立する日中関係では、安倍政権に現実的な対応を求める声が強い。
マサチューセッツ工科大のリチャード・サミュエルズ教授(政治学)は「2006年の就任直後に中国を訪問したように、現実主義者の安倍氏に米国は期待している。尖閣問題は日中双方の誤算で対立が激化する可能性があり、米政府は現状の大きな変化を望んでいない」と分析した。
【北京=五十嵐文】中国の習近平(シージンピン)指導部は、安倍政権が中国を刺激する施策を実行に移さない限り、経済分野を中心に日中関係の改善は可能だと強調している。同時に尖閣諸島周辺の領海や領空への侵犯、接近を続けて領有権を主張し、硬軟両面で安倍政権の出方をうかがう構えだ。
中国外務省の華春瑩(フアチュンイン)副報道局長は26日の定例記者会見で、「日本の新政権が中国と共に、日中関係の正常化に努力することを期待する」と述べた。
【ソウル=門間順平】韓国では、安倍首相が総選挙後、朴槿恵(パククネ)次期大統領(60)への特使派遣を表明し、衆院選で公約した「(島根県)竹島の日」(2月22日)の国家行事化見送りを示唆したことから、冷え込んだ日韓関係の改善に前向きとの期待が出ていた。
だが26日の組閣で、竹島に近接する鬱陵(ウルルン)島の視察計画を立て、韓国側が昨年8月、ソウルの金浦(キムポ)空港で入国拒否した新藤総務相と稲田行政改革相を起用したことに警戒感も広がる。聯合ニュースは「極右性向を持つ側近議員を閣僚に登用した。右傾化が加速するだろう」と報じた。
韓国政府関係者は「安倍氏は周辺国との関係の重要性を理解している。岸田外相にも期待するところが大きい」とする一方、「不適切な行動をとってきた人物が入閣したのは事実。注視している」と話した。
来年2月に退任する李明博(イミョンバク)大統領は26日、「韓日の協力は両国、東アジア、世界の平和と繁栄に重要で、今後も積極的に協力、努力することを期待する」との書簡を安倍首相に送った。
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